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5/14 ナッくんのせいじゃない
今朝、2時間寝坊した。
7時から仕事なので5時に起きようと思って目覚ましをかけてた。
鼻の下をペロペロ舐めて起こそうとして来るやつがいる。
「はいはい。起こさないでね」
私が撫でて退けると、次には頭頂部をガシガシ掘って来た。
「痛い! やめて!」
私が嫌がると調子に乗った。二の腕に噛みついてどこかへ連れて行こうとする。
「こらっ! だめっ!」
ナッくんは『だめ』の意味がわかっている。わかっているからこそ反抗する。
足のほうに回って、掘ったり噛んだりを激しく仕掛けて来る。
「うぅ……。起きようか……」
時計を見ると3時半だった。
あと1時間半……寝たい……。
ケージに閉じ込めた。
目が覚めて、時計を見ると7時だった。
ケージの中を見るとナッくんはすやすや気持ちよさそうに眠っている。
慌てて会社に電話を入れてから、つい、「お前のせいだ」と言いそうになった。
でも私が寝るときにナッくんを閉じ込めないせいだよな。
夢見てしまっている。いつか添い寝してくれることを。