1/5 寝ただろうなと思っていたら……
朝、ナッくんが私の周りにずっとくっついていた。
右側へ来て、お座りして、じーっと顔を見上げてたと思ったら──
次には左側に移動して、寝そべってじーっと見てくる。
正面へやって来ると、私の膝に肉球を乗せて、念を送ってきた。
『ミルク……』
『ミルク……』
『ミルクを飲まないと寝れないぞ』
私も朝ごはんを食べなきゃ。
でも、先にナッくんにミルクをあげよう。
ミルクを作りはじめると、ナッくんが興奮してウロウロする。
持ち上げたお皿に水を注いでいると、立ち上がって前足を伸ばし、『早く、早く!』と催促してくる。
「はい、どうぞ」
床に置くと、樹液に吸い付くカブトムシみたいに夢中で飲みはじめた。
キッチンへ行って、カレースパゲッティーを温めた。
昨夜作っておいたので、温めるだけだ。
3分、温める間に、洗い物を片付けた。
ナッくんが静かだ。
いつもなら引き戸を開けて、『何してるんだ? おかわりくれ』みたいに追いかけてくるのに、その気配がない。
ミルクに満足して、寝たのかな?
3分も飲み続けてるわけないし……
カレースパゲッティーを持って居間に戻ってみると、もうすっかりミルクのなくなったお皿を、ナッくんがトコトンまで舐めてた。
「まだ舐めてたのかよ!」と、思わずツッコんだ。





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