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12/2 ナッくんと触れ合う時のマナーをまたひとつ学びました
ナッくんがすり寄ってきた。
「よーしよし。おまえはかわいいね〜」
頭を撫でると、ものすごく嫌そうな顔をされた。
後ろ向きにサッ! と逃げる。
そしてまたソロリソロリと近づいてきた。
「本当は嬉しいくせにー……。ほりゃほりゃ」
『やめろよ! 本当にやめろ!』
そんな動作と表情でまた逃げる。
「もー……。ナッくんはツンデレだな……。うりうり」
顎の下に手を入れて、掴むように撫でると──
嫌がらない。
それどころか私の手の上に乗って、ペロペロしてくる!
もしかして──
上から撫でられるのは、天敵のカラスを怖がる気持ちが本能的にあって、だから本気で嫌なのかも……。
ごめん、ナッくん──
勝手にツンデレだと思ってて……
ナッくんと触れ合う時のマナーをまたひとつ学びました。
夏『5年以上も一緒に暮らしてんのにようやくかよ』
でも……
私の背中にいるナッくんを、手探りで撫でると、頭を撫でても嫌がらないのは──なぜ?
やっぱりよくわからないナッくんでした。





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