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7/19 文章は無力だ
文章は無力だ。
めっちゃかわいかったナッくんのことも──
それを見た私の心のときめきも──
文章で表すことはできないのだ。
お風呂から上がると、ナッくんがそこにいた。
上がり框?に両手をかけて、出てきた私を迎えてくれた。
私はバスタオルを取った。
手を伸ばして、向かいの壁にかけてあるバスタオルを、取った。
ナッくんが、片手を離して、それを目で追った。
こう書いても──
きっと誰も、『かわいい』とは思わないだろう。
でも、すさまじくかわいかったのだ。
その時のナッくんの動きがめっちゃかわいくて、私の心の中に喜びとときめきが産まれたのだ。
文章は無力だ──
それを伝えることが、できない。





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