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3/16 ナッくんの好きなかかと
私が足を前に投げ出して座椅子に座っていると──
ナッくんがその横を通りかかりました。
『ンッ?』というふうに立ち止まり、
私のかかとをペロペロと舐めはじめました。
まるで角質を食べてくれる魚のように──
ペロペロペロペロとずっと舐めてくれます。
気が済んだのか、舐めるのをやめて、また歩き出しました。
どこかにあるはずと信じているロールケーキを探して、部屋じゅうの探索を続けます。
ペロペロされた私のかかとは特に角質が取れた感じもなく、ただなめらかな舌で丁寧に舐められて、なんだか癒されたようにスッキリしています。





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