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2/16 飼い主の指定席に立つイタチ
真夜中に目を覚ました。
ふと見ると、薄暗い中、ベッドから1メートルほど離れた座椅子の上に、ナッくんが立っていた。ぼーっとしている。
この光景を最近よく見る。
私がいつも座っている座椅子の上で、ナッくんが真夜中にぼーっとしている光景を。
何を考えているのだろう。
何を感じているのだろう。
「何しとん?」
くすっと笑い、声をかけるとゆっくりこっちを向いた。
近づいてくる。
ずんずん近づいてくる。
鼻の頭をペロッと舐められた。
頭を撫でると逃げて行った。
朝になったらミルクをあげよう。





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