624/763
1/26 飼い主の見てないところではベタベタ
ナッくんが私の前へトコトコとやって来た。
かわいい──
顔が、かわいい──
思わず手を伸ばし、そのちっちゃい頭を撫でてしまう。
『や、やめろーーー!』
とても嫌そうな顔をすると、後ろへササッと歩き、逃げていった。
まぁ、いつものことだ。
寝転んでスマホをいじっていると、後ろに何かがやって来る気配がした。
首の横から手を入れてみると……
私の手に何やらちっちゃくてスベスベしたものが擦りつけられた。
しつこく、しつこく、擦りつけてくる。
間違いない、ナッくんの頭だ。
飼い主が見ている前ではけっしてベタベタしてこないのに──
飼い主から見えてないところではしつこいぐらいにベタベタしてくる。
私の手をペロペロ舐めて、また頭をなすりつけてくる。
撫でて、撫でてというように──
思えばハルくんもそうだった。
私が寝たふりをしているとやって来て、くるんと仰向けになり、私のてのひらに頭をスリスリしてきた。
フェレットって……





by