1/3 どこへ隠しても見つけだす
箱を廃したタイプのティッシュペーパーを使っています。
ビニール袋に入ってるやつ。
あれをそれ用のボックスとかには入れずに、そのまま置いていると──
ナッくんが盗って行かないわけがありません。
紙箱のでも根性で持ち上げて、どっかへ持って行ってしまうナッくんが!
盗まれないように、高いところに置いていました。
まさか匂いでティッシュペーパーのありかがわかるわけないだろう──と。
何かを探すようにウロウロ歩いていたナッくんの首が、まるでアンテナのように、ピーンと立ちました。
正確にそれのある場所がわかっているように、急いで登りはじめました。
『あった!』
目をキラキラさせてティッシュを口に咥えたところをがしっ! と捕まえました。
布団の下に隠しました。
重たい布団だから、取られるわけがない。
そう思っていた私が浅はかでした。
見ると、煙のように消え失せていました。
彼の秘密倉庫を探したけど……ない。
仕方ない。
新しいのを開けるしか──
高いところに置いておいた新しいやつもなくなってました。
匂いでわかるの?!





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