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ナッくん日記【フェレットとの生活】  作者: しいな ここみ
2024年 12月

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12/22 ナッくんに学習能力があるとは思わなかったんです……

 ペロペロと鼻を舐められる気配で目が覚めた。


 ナッくんの顔がどアップで前にあった。

 私が目を開けると嬉しそうにソワソワしだす。

『ミルク! ミルクが飲みたい!』

 真剣そのものな顔がそう言っていた。


 トイレに行くと、ついて来た。

 抱っこして居間に戻ると時計を見た。

 起きる予定の約2時間前。

 寝なければ……。



 ペットに対して徹底すべきことがある。

 褒めるべきことをした時は褒める。けっして無視しない。

 してはダメなことをした時にはけっして許さない。いつでも怒る、叱る。


 安眠妨害した時には叱る。

 けっしてミルクなんてあげてはいけない。

 安眠妨害したらミルクがもらえると思うようになってしまうから。



 でもナッくんって、学習能力がないからな……。


 すごくミルク欲しがってるし──


 ま、いっか。



 眠い目をこすりながらミルクを作ってあげると、めっちゃ喜んだ。

 ソワソワとそこら中を歩き回っては戻って来て、待ち切れなさそうに立ち上がる。


 私が再びベッドに潜り込むと、しばらくピチャピチャと音がしていた。


 うーん。眠い……。


 結構時間が経ったような気がするのに、まだピチャピチャと音が聞こえる。まだ飲んでるのかよ……。


 ……


 私が眠りの世界に入ろうとした時──


 またナッくんが顔の前にやって来る気配がした。


 ペロペロと鼻を舐めはじめた。


『こうすればミルクがもらえるんだ』

『おかわり! 早く起きて!』

『ミルク! ミルク!』




 もう、絶対にやらないからな。安眠妨害したら……


 って──もう、遅い?


 まさかナッくんに学習能力があるなんて思わなかったんだ……。



 ゴロンと顔を背けてもすぐに顔の前にやって来る。

 ペロペロ、ペロペロ……


 

 眠たかったので眠れたけど、ずっとペロペロされてた気がする。



 もう、絶対にやらないからな──



 ペロペロ、ペロペロペロ……




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