12/8 飼い主の帰りを待つイタチ?
ナッくんと遊びながら部屋の片付けをしていて、思い出した。
「あっ! ゴミ袋、なかったんだ。ちょっと買ってくるね」
足元にピョンピョン飛びついてくるイタチをなだめると、ジャンパーを羽織り、引き戸を閉めた。
引き戸の磨りガラスに伏せの恰好で見送る白い影が映っていた。
徒歩で片道10分ほどのドラッグストアへ。
ゴミ袋だけ買って、往復20分ほどで部屋に帰る。
ナッくん、待ってるかな……
玄関を開けると、引き戸の磨りガラスに、出ていった時に見たまんまの白い影があった。
引き戸を開けるとこっちを向いて伏せの恰好をしている。
思わず笑ってしまいながら、話しかけた。
「ただいま……。ずっとそこにおったん?」
これがわんこなら狂喜乱舞で出迎えてくれるところである。
これがニャンコなら甘えた声を出しながらすり寄ってくれるところである。
ナッくんは、動かなかった。
こっちを見上げることもせず、ただそこにぼーっとしていた。
もしかして、待ってたとかではなく、単にぼーっとしていただけなのか?
もしかして、飼い主が帰ってきたことに気づいてすらないのか?
そんな感じだった。





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