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8/10 首を傾げるナッくん
仕事の合間に帰ってシャワー。ごはんを持って急いでまた出発。ゆっくりしてる暇はまったくない。
ナッくんがまとわりついてくるけど構ってあげられない。ごはんと水、トイレの掃除だけして、すぐに玄関へ向かった。
ナッくんが追いかけてきた。
居間からキッチンへ出るところに布団が積んである。丘の上に立つように、その上で立ち止まった。
玄関から出ていく私をじっと見送っている。
きょとん、と、ふいに首を傾げた。
45度ぐらい首を傾げたまま、私がドアを閉めるまで、じっとこっちを見ていた。
布団の上だからバランスをとるために顔が傾いたのか、それとも帰ってすぐにまた出ていこうとする飼い主の行動に首を傾げたのか、それはわからないが、あんなナッくんを見るのは初めてだった。
かわいかった。
仕事中、思い出すたび笑わされてしまう。
同時に罪悪感──
お休みになったらいっぱい遊んであげるからね。





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