5/29 飼い主を心配するナッくん
目覚ましが鳴った。
起きたくない。眠い。眠い……。
スヌーズにして、すぐにまた寝た。
10分後に起きれば、まぁ、いいや。
あぁ……
布団の中って、なんで気持ちいいの。
布団の中にあったかくて小さなモフモフしたものが潜り込んできた。
私の腕に顎を乗せ、なんだかまったりしている様子だ。
すぐにまた動きだすと、私の頭の上を通って、背中に回り込む気配がした。背中を掘る気だ!
反対側に寝返りを打って背中を掘られるのを防ぐと、素速く私の腰をまたぎ、また背中のほうへ──
仰向けになって防いだ。さすがにやわらかいお腹を掘ることはできないようだ。
しばらくすると、何かが心配そうに私の顔を覗き込んできた。
気がつけば目覚ましが夢の中でけたたましく鳴っている。
『鳴ってるよ?』
そんな顔でナッくんが私の鼻をペロペロ舐めてくる。
『起きなくていいの?』
仕方なく布団をはねのけ、ナッくんの頭を撫で、起きて時計を見ると、スヌーズにした時から30分経っていた。
ありがとう。
ナッくんが起こしてくれなかったら、1時間は寝過ごしていた。





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