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3/13 いい子なナッくん
キッチンで洗い物をしていると、いたずらの気配を感じた。
見ると、玄関に脱いだ私の安全靴の中に白いイタチが潜り込もうとしている。インソールを剥がして遊ぶつもりだ!
「ナッくん」
ニコニコしながら私が叱る声を出すと、ピタッと動きが止まった。
「ダメよ、ナッくん」
靴の中から顔を上げ、こっちを見た。
「それやめたらミルクあげる」
いそいそとやって来て、私の足にべったりとくっついた。
「よしよし、いい子だ。ミルクをあげよう」
そう言いながら私が居間へ移動すると、立ち止まってこっちをじーっと見つめている。
「おいで」
たたっ! と、走って来た。
ちなみにこんなにいい子なナッくんは珍しい。





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