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1/28 撫でられたいのか、撫でられたくないのか……
朝の5時頃──
ナッくんが私を起こしに来た。
6時半までは寝ていたかった。
『おい、起きろ』
鼻の頭をペロペロ舐めてくる。
『起きろ、起きろー』
てのひらを軽く噛んでくる。
『起きろやー!』
激しく腕を前足で掘りだした。
「はいはい、かわいい、かわいい」
そう言いながら頭を撫でた。
ナッくんが激しく反応した。
私のてのひらを頭で押し返してくる。
やがてさかさまになった。
お腹を上に向けて、私のてのひらに頭を乗せて、その姿勢で私のてのひらに頭をなすりつけながら、『やめろー!』みたいにどう見ても嫌がっている。
逃げようと思えばいくらでも逃げられるのに、私のてのひらを支点にちっちゃな頭をぐりぐりさせ、身を左右にずっとよじっている。
撫でられたいのか、
撫でられたくないのか、
よくわからない……。





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