3/30 お風呂から上がると、そこにイタチがいた
私がお風呂から上がると、先代の春くんは必ずそこにいた。
バスマットの上にお座りしていたらしいのを立ち上がって、こっちに歩いてきながら『おお、出てきた!』みたいな顔をした。
100%、そこで待っていてくれた。
「べつに待っててくれなくていいんだよ~」と気を遣って私が言うと、「べっ、べつにお前を待ってたんじゃねーよ! 浴室に入りたかっただけだ!」みたいに、入ってきてしばらくウロウロと浴室探検し、しばらくしてから私を追いかけてきた。
ナッくんは60%ぐらいの確率で待っている。
お風呂のドアをカチャッと開けると、6割ぐらいの確率でそこにいる。
お風呂のお湯を張っている時にもよくそこにいる。バスマットの上に伏せの格好で、私が中に入っていると思うのか、じーっと浴室内の様子を窺っている。私が後ろから近づいて「何しとんw」と笑うと『あれっ!?』みたいな顔で振り向く。その時の顔がアホっぽい。
『一体どんな風に待ってるんだろう?』とハルの時は思っていた。ドアを開けるなり立ち上がり、こっちへ向かってくるし、私が座椅子にいるのにお風呂の中にいると思い込むなんてことはしなかったから、見たことがなかった。
ナッくんが中に私がいるものと思い込んで、じーっと様子を窺っている後ろ姿に、ハルの姿が重なる。
なるほど。こんな風に、じーっと私が出てくるのを待っててくれたんだな。
ナッくんがそこにいない時は大抵眠たい時か、ミルクを飲み終えてて満足している時だ。それ以外の時は大抵そこにいてくれる。
私がお風呂から出るとすぐについてきて、ホッカホカの生足に抱きついてくる。爪が痛い(笑)