12/22 ナッくん・ザ・ハンター
野生のヨーロッパケナガイタチは狩りの達人らしい。
穴に潜り込んでアナウサギを狩ったり、穴の中に潜んで通りかかったハムスターを狩るらしい。
ウサギさん、ハムさん、ごめんなさいm(_ _;)m
ナッくんにも野生はある。
穴を見るととにかく潜りたがる。
私が仕事から帰ってリュックサックを置くと、チャックを少し開けて、穴のようになったそこへ潜り込む。
白いおしりを出して、しっぽを立てて、もぞもぞ。やがてピンと伸ばした足を最後にすっぽりと中へ入っていく。
「なんにもないよー。着替えと空のお弁当箱ぐらいだよー」
私がそう言っても、構わずリュックの中を探索し続ける。
動きが止まった。
何か、見つけたようだ。
勢いよく頭から出てきた。
口にはレトルトカレーの袋をくわえていた。
『取ったどー!』
ナッくんは常温の保冷剤とかレトルトパックとか、そういうふよふよしたものが好きだ。
喜び勇んで、踊る足取りで秘密の倉庫へと持って行こうとする。
「こらっ」
捕まえて、首の後ろを掴んで持ち上げた。
フェレットはこうされるとどうしてもあくびをしてしまう。
ポロッと落ちたレトルトカレーを回収。
危ない、危ない。そういえば『これと白ごはんさえあったらお弁当になるな』と思って入れておいたのだった。
『取ったどー!』
またナッくんが興奮しながらリュックから出てきた。
口には柔らかくなった保冷剤をくわえていた。
忘れてた!