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1/24 目を開けるとそこに……
睡眠に誘う音楽をスマートフォンから流しながら、ベッドで私が目を瞑っていると、何かの気配を感じる。
目を開けると、白いイタチの顔がどアップでそこにあった。
キスするほどの距離だ。安眠妨害をするでもなく、つぶらな瞳で私の顔をじっと見つめている。
頭を撫でてやると、『やめろー!』みたいな顔をして、布団に潜り込んできた。
そのまま私のお腹のあたりで動きが止まった。まったりとしているようだ。
寝よう……。
目を閉じた。
再び気配を感じた。
目を開けると、さっきよりももっとどアップでナッくんの顔があった。
なぜじっと至近距離で私の顔を見るのだろう。
飼い主の死期が近いことでも報せているのだろうか……。
なんにしろ、そんなことをされても不気味さのひとつすらないことに笑ってしまい、いつの間にか私は眠りの世界に入っていった。