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11/23 ライトアップされたナッくん
夜、寝る前に、ユーチューブで『眠りにつく音楽』をスマートフォンで流す。
仕事中はずーっと眠いのだが、部屋で寝る時にはムズムズしてしまってなかなか寝つけない。
枕より高いところにスマートフォンを置いて、そこから流れる睡眠に誘ってくれる音楽を聴いていると、いつの間にか眠れている。
これがないと眠れない。
音楽を流しながら目を閉じていると、何か生き物が動く気配がした。
見ると、スマートフォンを置いた台の上にナッくんがいた。
私の頭よりも少し高いところに立って、まっすぐ何もないところを見つめている。
スマートフォンの画面の明かりが、イタチをライトアップしていた。
アゴの下から胸にかけて、白い毛並みを七色の光が照らし出していた。
そこに浮かび上がる二本の筋があった。なんだろう。骨だろうか。胸からアゴの下にかけて綺麗に並行した筋が走っている。今までそんなものには気がつかなかった。
生命を感じた。
美しいと感じた。
幻想的な音楽とスマホ画面のライトアップが、白いイタチを生命のモニュメントのように見せていた。