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ナッくん日記【フェレットとの生活】  作者: しいな ここみ
2023年 11月

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11/7 フェレットはなぜマイナーなペットなのか

 ナッくんと生活していると、たまに不思議に思う。

 フェレットって、なんでマイナーなペットなの?

 公園へ連れて行くと半数以上の人はフェレットを知らない。

『ミーアキャット?』『ネズミ?』『くま?』『変わった犬?』等、言われたことがある。

 ホームセンターのペット用品売り場にフェレットフードを置いてるところを見たことがない。

 ウサギ、ハムスター、小鳥のコーナーは必ずあって、ところによってはモルモット、ハリネズミ、モモンガ用品まで置いてあるが、フェレット用品は100%置いてない。


 こんなに頭がよくて、こんなに懐いて、こんなに見ているだけで癒やされるかわいい動物が、なぜマイナーなのだろう?


 年を取ると病気にかかりやすいからとか、噛むのが嫌とか、色々予測することはできる。

 ミニウサギやハムスター、小鳥よりは随分値段がお高い。

 ちなみにナッくんは6万円でお迎えしたが、今はどこで見ても最低10万円はする。


 とはいえ犬猫、ミーアキャットやプレーリードッグ、コツメカワウソに比べれば随分お安い。

 里親募集サイトでも見たことがある。


 トイレの躾はできるし、教えれば芸もできる。

 飼い主と遊んでくれる。

 じゅうぶんコンパニオン・アニマルといってもいい資質をもっているのだから、存在だけでももっとメジャーになってもいいはずである。


 ニョロ長いのが嫌われるのだろうか?

 女性好みのいいマフラーだと思うのに?


 初代ハルをお迎えする前の自分を思い出してみよう。

 フェレットのことは知っていたが、なんだか『ミーハーが飼うペット』『ファッションみたいなペット』と思っていた。

 ファッションで音楽すんな、スピリットでやれ、みたいなことに通じる印象をもっていた。

 まぁ、私は宇宙人なので、自分の感想はあまり一般的ではないのだろう……。




「前、ウチにもいたんだよー」

 そう仰る方に何度かお会いしたことがある。

 病院や公園でナッくんをかわいがってくれながら、しみじみと思い出すように、そう仰った。

 愛されてたんだなとその表情だけでわかった。


 かわいくて、懐いてくれて、自分の子みたいになってしまうのに、フェレットの命はあまりにも早く、簡単に失われてしまう。

 ハルを失くした時、私も『もう二度とフェレットなんか飼うもんか』と思った。

 こんなに愛させておいて、平均寿命がたったの5年〜6年というのは、あまりにも辛い。


 それでなのかな。

 私もペットにフェレットをお勧めしないエッセイを書いたことがあるし。


 ナッくん現在3歳と7ヶ月。

 獣医の先生曰くフェレットの厄年に入ったところである。

 そんなことを微塵も感じさせないほどに元気ピンピンであるが……




 もちろんどんなペットでも失うのは辛い。

 しかしフェレットは特に、懐きレベルと寿命のバランスが悪いように思える。

 ナッくんにずっとミルクをあげたい。

 ナッくんとずっとプロレスごっこがしたい。

 帰ったらナッくんにずっとお迎えをしてほしい。

 ナッくんのおしりをずっと触っていたい。


『おれ、幸せだぞ』


 そんな顔をずっと見せていてほしい。



 こんなことを書いていたら、今から号泣してしまった。



 まるでフェレットはお迎えした時から先天性の難病を抱えている子供だ。

 だからフェレ好きの人たちはフェレットの魅力をあまり宣伝しないのだろうか。

 ゆえにフェレットはマイナーなペットのポジションを保っているのだろうか。

 こんな日記をなろうに書いている私は、フェレ好き失格なのだろうか。




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― 新着の感想 ―
[良い点] そうなんですよね……せめて犬猫並みになってくれたら(´;ω;`)ウゥゥ ナッくんが元気な今でも毎日心配でたまらないというのに…… どうか健やかに長生きしてね、ナッくん。
[一言] コツメカワウソ「俺も充分可愛いぞ!」 ლ(´ڡ`ლ)
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