9/26 飼い主の異常な食欲(汚い描写があります)
数日前、仕事に持っていったご飯を半分腐らせてしまった。
お弁当を作ったはいいが、冷凍庫を見ると保冷剤がひとつしかなかったのだ。
9月とはいえ暑い日だった。保冷剤ひとつだけではほとんど意味がなく、おかずはなんとかもったが、白ご飯はほぼ常温状態で、丸一日もしたら明らかに悪くなってしまった。
家に帰ってからタッパーを開けてみると、もはや食べ物ではなくなっていた。カビは生えていなかったが、ホラー映画に出てくる謎の真っ白な液体みたいになっていた。
おかゆみたいと言えないこともないが、人間の食べるおかゆではありえないほどにドロドロのぐっちょぐちょだった。
今日、タッパーの白ご飯を食べながら、それを思い出した。
ふつうなら食欲をなくさないといけない場面である。
『あれはホラーだったなー……』
ありありと恐ろしいものを思い出しながら、私は平気でご飯を食べきった。
部屋で晩ご飯を食べていたらナッくんが呼びに来たことがある。
『おい! トイレ、汚れてるぞ!』
見ると確かにするところがない。
うんこがいっぱいで、すぐに綺麗にしてあげないといけなかった。
「もー……。ナッくんのうんこ、出すぎだよ」
ブツブツ言いながら、うんこを取って、便器の中へ流しに持っていった。
そして晩ご飯の続きを食べた。
手は洗ったが、うんこを見たばかりである。ふつうは食欲がなくなってもおかしくはない。
やはり私の感覚は異常なのだろうか。





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