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3/27 恥ずかしがるナッくん
ナッくんは家の中の未知の場所が好き。
お米を取るため、流し台の下の扉を開けると、後をついて来ていたナッくんが喜々として入り込んだ。
滅多に入れない場所に入れてめっちゃはしゃいでる。
まぁ、そのうち飽きて出てくるだろうので、ほっといてお米を研いだ。
炊飯器をセットして、そっと開けっ放しの扉の中を覗くと、ナッくんが寛いでいた。
仰向けになって、広いベッドの上で泳ぐ人間のように、手足を伸ばし、左右に寝返りを打ち、寛ぎまくっていた。
「プッ……! 何しとんww」
私が思わず笑ってしまうと、はっとしてこっちを見た。
だらしないところを見られたのを恥ずかしがる人のように、急いで姿勢を取り繕うと、威嚇するような表情になった。
『み……、見たな!』
まるで顔を赤らめてそう言ってるように口を開けると、慌てて飛び出して行った。





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