2/20 一瞬ケーキ食べ放題
飼い主が帰ってきた
なんかいい匂いするぞ!
「ただいま〜、ナッくん。ケーキ買ってきたよ」
『白い! 白いケーキだ!』
「これがプラスチックのケースにぴっちり入っててね、なかなか開けにくいんだ」
『おまえ不器用だからな』
「ナッくんにも少しだけあげるからね。じゃ、開けるよ〜。パカ」
『おいおい。ケーキが全部フタにくっついていったぞ』
「これをね、こうやって、こうやったら、プッチンプリンみたいに取れ……あああっ!?」
『へんな落ち方した! 斜めに落ちた!』
「うわあああ! 床に落ちるとこだった! なんとか手で捕まえた!」
『おまえの手、クリームでドロドロ!』
「もったいない。舐め取るしかない……。あっ! 無防備な状態でケーキがナッくんの前に!」
『食べ放題だ!』
「ちょっ……! 待って! こ、この手では防ぐことが出来ない!(ペロペロ)」
『夢みたいだ! こんなにおっきなケーキが目の前に! 直接いただきます!(ペロペロ)』
「ちょっ……! ナッくん! 顔がへんだよ! 猪八戒みたいになってるよ!(ペロペロ)」
『(フガフガ)クリームの海だ! いや、クリームの山だぁ〜!(ペロペロ)』
「(手をティッシュで拭き終えて)こらっ」
『あ。取り上げられた……』
「うわあぁ……。せっかくのケーキがへしゃげてしもた」
『一瞬だけど天国みたいだった』





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