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2/12 ミルクは何物にも勝る
昨夜、寝る前のことです。
安眠妨害をされないよう、予めミルクをたっぷりあげました。
お代わりが欲しくてねだってくるだろうけど、貰えないとわかればぐっすり寝てくれるはず。
かぶとむしが樹液に吸いつくように、夢中でミルクを飲むナッくんを見ながら、ベッドへ。
前をよく見ましょう。
つまずきました。
床に置いてあったミニギターアンプを踏みそうになって、前につんのめる私。
前からベッドに倒れ込むとともに、足がこたつの上の書類立てを薙ぎ倒しました。
ガラガラガッシャーン!
まるで地震でも起こったような騒ぎ。
ナッくんはビビリです。
ちょっとでも大きな音を立てたら、すぐに大慌てでどこかに身を隠します。
ごめん、ナッくん。ミルク飲み中に、ビビらせてしまって……。
きっとどこかに隠れただろうな──そう思いながらナッくんを見ると……
ミルクを飲んでいました。





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