2/20 いつもの安眠妨害
フェレットは夜行性。
前にどれかのエッセイで「昼間は元気に遊び、夜はすやすや眠る」みたいに書いた覚えがあるが、
わかりやすくするための作り替えである。
本当は逆だ。夜になると元気に遊び出す。
当然、安眠妨害されるので、別室に隔離する。
しかし私が夜、トイレに行くため、彼の開けられない引き戸をカラリと開けると、待ってましたとばかりに入って来る。
翌日が仕事の時はもう一度隔離する。でも今日は休みなので好きにさせてあげた。
狂喜乱舞。
布団の中に入って来て、遊べ遊べ、起きろ起きろ、起きて遊べ、と駆け回る、掘りまくる、噛みまくる。
時間を見ると午前4時前。
せめて5時半までは寝たいので、無視して寝ようとする。
無理。
ナッくんの興奮は止まらない。私の手の水かきに思い切り噛みついて引っ張る。私を彼の秘密の宝基地へ連れて行こうとしているのだ。
フェレットに噛まれたら引いてはいけない。
牙が鋭いので、フェレットにその気がなくても、人間が引くことで怪我をすることがある。
フェレットに噛まれたら、逆に、強く押してやる。
そうすると彼も苦しいので、離してくれる。これが『人を噛んではいけない』と教える躾にもなる。筈なんだ、普通は。
先代のハルくんはこれでまったく噛まなくなってくれた。
ナッくんはそうされるとどうやら楽しいようで、ハガハガ言いながらも『キュッ、クスッ』みたいなご機嫌な声を出す。
躾、不可能……。
結局起こされ、私が座ってコーヒーを飲み始めると、ナッくんは満足そうに、寝た。