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へんな声
※火曜日に書いたものです
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お風呂に入っていたら、へんな声が聞こえた。
少し声が遠かったので、たぶん居間のほうから。
「のお〜……」
「のおぉぉ〜ぉ」
みたいな、老人の妖怪が悲しくて泣いてるみたいな声だった。
フェレット、あんな声、出さないよなぁ……?
仕事で疲れていて、私はなんにも考えられなかったので、怖がりもしなかった。
意識ははっきりしていたので夢ではない。
お風呂を出ると、いつも扉の前で待っててくれるナッくんがいなかった。
居間のほうを見ると、やはりいない。
しばらくすると、怯えるような顔をして、ベッドの下から出てきた。
一体なんだったんだ、あの声は……。