9/29 なっきゅんのねごと
私の執筆環境はいつも仕事中で、車の中だ。
休みの日は書かずにゴロゴロすることが多い。
仕事が終わったらクタクタになっていて何をする気力も残っていない。
でも、たまに家にいる時にも書くことがある。
私は執筆の時、無音を好む。
音楽とかがかかっていると気が散ってしまう。
周囲に人がいればむしろ好きに音を発してくれていたほうが集中できるが、一人でいる時にはどんな音も集中を乱してくれる雑音である。いらない。
静かな部屋で、私が執筆していると、どこかから、邪魔な音が聞こえた。
『きゅう……』
思わず顔が笑ってしまう。
とてもちいさな音なのだが、気を取られてしまった。
しばらく耳を澄ましていると、また聞こえた。
『きゅ〜ううぅ〜……』
お腹の虫……というよりは、本当にねごととしか言いようがない。
くすくす笑い出してしまった。
もう執筆どころではない。
どんな夢を見ているのだろうか。
嬉しい時に出す『きゅっ、きゅっ』という声は鼻から出しているような音だが、ねごとは明らかに口から出している。
起きてる時はまったく声なんか出さないくせに……。
ベッドの頭のほうで寝ているようだ。
なっきゅんのねごとは本当に、執筆の邪魔者だ(笑)