ベッドの上で行うスポーツといえば?
最近、ようやく気づきました。
私が座椅子に座って何かしていると、ナッくんがやって来てやたらしつこく私に構って来ることがあるのですが、その意味を。
今まではミルクが欲しいんだと思っていました。
もちろんそれもあるんだとは思いますが……
また、私がベッドに上がると、ナッくんは前から異常にハッスルして足に絡んで来ました。
私の足に抱きついて噛んだり、ズボンの裾に入り込んだり……。
その意味にもようやく気づいてあげられました。
私がスマホを見ていて、ふっと気づくとナッくんが、ベッドの上からじーっと私を見つめていました。
忙しいので無視すると、ゆっくりとこっちへやって来ます。
肩に手をかけて、私の髪の中に頭を突っ込んで、耳元でナッくんが囁きました。
『スンスンスンスン……』
「くすぐったいわ!」
退けてもしつこくしつこく、何度もスンスンして来ます。
「わかった、わかった!」
大笑いしながら私は折れました。
「遊んだろっか? ナッくん」
私がベッドの上に乗ると大喜び!
ダーッ!と駆け上がって来て、ぴょんぴょん飛び跳ねます。
敷いてある薄い涼感シーツの下へ潜る。
「あっ! ナッくんおらんようになった!」
もちろんどこにいるかは丸わかりです。
もっこり膨らんでいるので丸わかりです。
潜水艦のような動きでシーツの下を泳ぎ、こっちへ向かって来る。
「ここじゃーっ!」
シーツの上から捕まえてやると慌てて私の手をすり抜け、口を大きく開けた顔で出て来ました。
そこからいつものプロレスごっこ。
私もいつの間にか夢中になって遊んでいて、気づけば汗だく。
「はー、楽しかった」
『もっと! もっとだ!』
ナッくんは私とプロレスごっこがしたかったのです。
ベッドの上から視線で『遊ぼう』と訴えてるのに私が気づかないから、呼びに来ていたようです。





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