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おれの女性を落とす必勝法

作者: ノンネイティブ

 おれは証券会社勤務の香川修カガワオサム29歳だ。

 今日は、みんなに、おれの女性を落とす必勝法を伝授してあげようと思う。


 みんなは、証券用語の「IPOアイピーオー」って知ってる? 

 IPOとは、Initial Public Offeringの略語で、日本語では「新規公開株」や「新規上場株式」と表す。具体的には、株を投資家に売り出して、証券取引所に上場し、誰でも株取引ができるようにすることをIPOという。この「IPO」は、起業した者の目指すゴールとされていて、成功の証であり、憧れるもの。

「上場」とは企業が発行する株式を証券取引所で売買できるように、証券取引所が資格を与えることをいう。東京証券取引所がまとめた、最近の新規上場会社数は年に、計100社以上となり高水準だ。


 IPO株に投資をした際の勝率。それは約8割にもなり、勝率の高い年だと2005年や2013年には勝率90%を超えている。

 勝率が高いだけでなく、利益も中々のものだ。2019年の利益ランキングを紹介するが、1位サーバーワークス +132.2万円、2位Welby +128.3万円、3位AI inside +90.0万円、4位スポーツフィールド +57.7万円、5位ジェイック +55.7万円となる。

 株に投資をする際の最低単元は100株だ。その、100株の当選で100万円を超える利益が出ることのあるんだから、人気があるものわかるだろう? 過去には200万円や300万円の利益になった銘柄も複数あり、初心者でも簡単に儲かると大人気になった。IPOの当選確率は宝くじみたいに低くなり、当選することイコール、儲けに直結のプラチナチケットが手に入る。


 今回は女性を落とす必勝法の話。今までの話はなんだって? 焦んなよ。正確には、IPOを使って女性を落とす話なんだって。


 IPOを手に入れるには、証券会社に口座を開設し申し込みをしなくてはいけない。どの証券会社でもいいわけではなく、幹事を務める証券会社でないとIPOの配分がないからな。気をつけろよ。慣れてくれば、どの証券会社が多いか分かってくる。

 で、申し込みをした後は抽選になる。証券会社ごとに色があるが、抽選でほとんど決まると思ってもらってかまわない。その抽選がすごい倍率で、まあ当たるもんではない。


 さて、説明が長くなったが、IPOの儲けやすさや、手に入り難さはご理解いただけたと思う。

 そのIPOが必ず貰える話があると言ったら、みんなはどう思う? もちろん、おれは金融機関に勤める正真正銘の社員だ。詐欺などではなく、本当の話だ。


 何が何でも欲しいだろう。ある程度なら無理もするだろう。わかる。儲けが目の前にぶら下がってんだもんな。


 IPO当選には、みんなが普通に申込む抽選とは別に「裁量配分」ってのがあるんだ。

 裁量配分は、今後、大手顧客になりそうな人、明らかな金持ち、莫大な損を出した人、まあ、色々な理由はあるんだが、証券会社にとってメリットのある人に、IPOを融通する手段だ。おれのところは、ある程度担当者ベースで自由に裁量顧客を決められるから楽なんだ。

 抽選と違い、申し込み時点で「あなたには○○株を300株あげます」って話が決まってる。金持ちには、こんないい話が来るんだよな。金持ちが、さらに金持ちになる構造がある。こんな話、一般ピーポーは知らないもんな。


 ここまで話せば、女性を落とす方法はもう分かったろ? そう、このIPOの裁量配分を餌に口説くんだ。「株で儲けたくない?」「おれならIPOをあげることできるよ」ってな。


 女を口説く為の3つの「C」がある。chocolateチョコレートChampagneシャンパンcacheキャッシュの3つだ。最後のキャッシュが、当然一番効く。まるで、自分がモテ男になってしまったと勘違いするほどにな。


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