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スタンド・バイ・ミー 〜月下美人〜

作者: 鴨ちゃん

今でも鮮明に思い出せる

あの夜の事を


君からの

「会いたい」

その一言だけのLINE


僕は携帯だけを持って

呼ばれた場所へ向かった


その日は、月明かりが綺麗な夜だった


待ち合わせ場所に着くと

白いワンピースを着た君が居て


僕が呼びかけると

君は長い髪を揺らせながら

こちらを振り向いた


その時、僕は君の髪が

夜の闇に溶けだしたように見え

とても恐ろしかった


そのまま君が夜の空へと

消えてしまうんじゃないかと

思ったんだ


そんな僕を

少し困ったように、君は笑っていたね


今思うと、あの不安は

あながち間違いではなかったのかもしれない


ひとしきり遊んだ帰り道


気がつくと

僕の電話に1件の不在着信があった


それは病院からだった

君が事故で亡くなったのだと言っていた


そんなはずは無い!!

だって彼女はここに・・・


振り返ると

いつの間にか

彼女は居なくなっていた


その後、

急いで病院に向かった

僕が見たものは

顔に白い布が掛けられた

白いワンピースを着た君の・・・


そっか・・・

君は、最後に僕に会いに来てくれたんだね・・・



それ以来僕は月明かりが綺麗な夜は、

君を思い出す


君がそばに居た最後の夜を。

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