迷路3
石の壁が続いている
と言っても恐る恐る進んでいるのであまり距離はとれてない
下向きに傾斜が付いている場所にきた
岩の入るとこだから迷路としてはイレギュラーの場所なんだろうね
進むかどうか、ヘンデク達に確認してみる。
一時間もたっていないのであっちもそうそう進んでないとは思うけど、マップを見ると相当埋まってる
『自転車で進んでいるけど今のところ何もない』
自転車!ですと。
メッセンジャー:都市がサイクリング車らしい。ちなみにメッセンジャー:森林がマウンテンバイク
自転車に乗れなかったはずなのだが乗れますか。自転車乗れるんだあ
壁から矢が飛んできて自転車に当たり転倒したけど、一度違う装備になってから戻すと自転車は治っていたらしい
いきなり鉄の柵が降りてきた時はスピードがでていたので通り過ぎていたらしい
浄化の結界のようなものを自分達にかけて自転車での高速移動
アイテムも魔法で一気に回収しているらしい。アイテムボックスでも結構いけるよ
「無茶苦茶しないで、危ないですよ」
紀州はかなり心配している
それならこっちは探検隊ってことで、冒険家と炭鉱夫で進んでみますか
ちなみに冒険家と冒険者1.2って装備はあるが探検隊はない
急に下り坂の角度が大きくなってほぼ垂直に落ちている。
底が見える
入口に戻っているだけかもしれないし、次の石が来たらここをきっと通る。でもせっかく見つけたんだから通ってみたい。
はねを出して跳び降りる。今頃ヘンデク達も私達が無茶しているなって感じてるだろうな
岩の出てきた入口側の方向に進んで行ってる
「岩が並んでいた場所の下まで来ましたよ」
やっぱり行き止まりになっている。突然床が持ち上がり始め天井が開いた
慌てて飛んで天井を通り抜けて岩が並んでいるところまできた。天井が閉まっていく
岩ってリサイクルされてるんだね
無駄足だったけど気にせず戻って迷路を進む。結局機体を出して三人乗っている
「ここのゾンビって臭くないんだよね。それってゾンビって言える?」
ゾンビって死んでるみたいだから腐ってないとおかしいんだけど、さっきもいたゾンビってほとんど臭いがしないんだよね。
ゾンビを映画とかゲームとかでしか見ないから忘れがちだけど本当は凄く臭いはず
特に匂いに敏感な日本人ならそれだけでノックダウンだと思うよ
汚い水とか垂れ流してたらそのうちカラカラになるはずだし
さっきまで出てきてなかった、人間サイズの黒い亡霊みたいなものが時々現れるようになった
浄化して石を落とすのでアイテムボックスで回収。慣れてきたから拾いに行かなくても全部集められる
矢が飛び出してくるとこもあったけど、機体に当たっているだけだった
行き止まりとかではなくて迷路の途中の壁に扉があった。
「入りましょう」
取っ手がついているのであっさりとアリオが開けてしまう
中には大量の黒い亡霊がビュンビュン飛び回っている。ひゃあ、速い
「浄化せよ!浄化せよ!浄化せよ!」
夢中になって叫んでいると亡霊たちの色が白くなっていって、今度は粉のようになってサーっと落ちている。
紀州も同じように叫んでいて粉の小山を作っている。さらっさらの粉だ
奥に大きな黒い亡霊が漂っていて、アリオが杖を掲げて呪文を唱えている。段々と亡霊の色が白くなっていってザザーっと粉になり舞い散って部屋中が真っ白になった。わわ、ぺっぺ。ン?甘い
「粉回収!」
紀州が叫んで視界が一気によくなる
黒い巨大な亡霊の石はちょっと大きかった。今までは透明度が増していく感じだったんだけどね
浄化魔法のない人達って亡霊をどうやって倒すんだろうな
部屋の奥に又扉がある
ワクワクしてきた。アリオが開ける
扉の向こうは真っ暗の闇だった