3日後
この3日間、ジルベルさんに地球の事を話したり、ジルベルさんにこちらの世界の話を聞いたりして過ごした、勿論話に出てきた食べ物や飲み物は催促されて渡した、特に炭酸を飲んだ時のリアクションが面白かった、この世界の事もいろいろ分って来た、魔法が有ったり魔物が居たりとどうやらファンタジーな世界にきてしまったらしい、これからどうなるのかな?
「そろそろ3日経ちますけど、ドワゴさん来ませんね、何か有ったんでしょうか?」
「ドワゴは約束を破るようなやつではない、よしんば出来ていなかったとしてもその報告位はするぞ、きっとそのうち来るじゃろう」
僕たちがそんな会話をしていたら、洞窟の入り口から声が聞こえた、とうとう来たか!、実はあまり来てほしくなかった、何故なら鞍が届いてしまったら、大陸2つ分の距離を飛んで行かなければならないからだ、現代人の僕にとってそれはかなりの苦行なのでは無いだろうか?
「よう!、ジルベル様、鞍作って来たぞ、守は居るか?」
「此処に居ますよ、とうとうこの日が来てしまったか・・・」
「ん?何か言ったか?、まあいい、ほらお待ちかねの鞍だ、ああ後、親父殿から手紙を預かっている今渡すから後で読んでくれ!」
いや、手紙渡されても僕読めないと思うんですけど、まあ、後でジルベルさんに読んでもらうか
「よう来たよう来た、どれ、これは立派な鞍じゃのぅこれなら乗っていて体が痛くなる事は無いじゃろ、ドワゴよく作ってくれた、ありがとうのぅ」
「お安い御用だぜ、このくらいの価値はあの酒にはあった、また飲みたいぜ」
僕も作られた鞍を見てみる、全体的に白色でどことなく品があり、それでいて頑丈そうだった、・・・しょうがないこんなに良い物を作ってくれたんだ、お礼に幾つか酒を包んであげようか
「ドワゴさん、こんなに立派な鞍を作って頂いて本当に有難うございます、お礼に酒をまた振る舞いたいのでリクエストありますか?」
「お、おーーーーーーーッ!、有り難い、ウッホイウッホイ、じゃ、じゃあこの前振る舞ってもらった酒を取り敢えず100本、それと、軽めの奴も同じ位欲しい、頼めるか?」
「ワ、ワシにもくれ、頼む守!仲間外れにせんでたもれ」
こいつら容赦ねぇな全部で202本かよ、まあ、こちらから言ったことだしな、えーっと、取り敢えずウィスキー101本と後は軽めの奴か・・・うーん、ウィスキーで軽めの奴が無い、ミード(蜂蜜酒)でいいかな
「ウィスキーで軽めの奴が無いのでミードでいいですか?」
「ミードか、いや、異世界の酒ならさぞ旨いのだろう、俺はいっこうに構わん!」
「ワシも構わん!」
つ、疲れる、なになに、ミードは一つだけか、メルモール2550円、度数は13度・・・こんなモンかな、でもコレだけじゃな、つまみに何か頼むか、僕は食料からピザやフライドポテト、後は生ハムとかを注文して出した
「おお、これが異世界のミードか、相変わらず凄まじい技術のギヤマンだな、つまみも出してもらってすまねえな!」
「スーハースーハー、この芋を揚げたもの、いい匂いがするのぅ」
「さあ、飲んでくださいよ、折角買ったんだから、冷めちゃいますよ?」
「お、おう、では一口」
そう言ってメルモールを飲んだ二人は暫く硬直して、次に震えだし、最後に叫び出した
「「ウホーーーーーーーーー!、旨い!」」
僕も飲んでみる、確かに甘みがあって旨いが・・・
「そんなに叫ぶほどですかね、コレ」
「な、なにを言う、これは革命だ、レボルシオンだ、酒のレボルシオンなんだ!」
「おお、レボルシオン、それは甘美な味」
「確かにウィスキーの様な爆発力は無いが、しっかりとした甘みとこの独特の風味が絶妙にマッチしていて極上の美酒になっている、異世界の酒、それは天上の酒」
「しかも、この揚げた芋、サクサクでとても酒と合うのぅ、生ハムも旨いし守のチョイスは神がかっておるわ」
「そ、そうですかね、そこまで褒められると悪い気はしないっていうか、照れます」
僕は調子に乗ってピザも食べてくださいと言った、2人は貪る様に食べ当然の様にお代わりを要求する
「頼む守、このトマトが乗ってるやつ、もう一枚くれ!」
「ワシはこのエビとイカが乗ってるやつが良いのぅ」
結局この日は旅立たず、ピザを買うだけで終わった