ライ
今でも覚えている。
メディアを使って、何度も英雄大戦のフィルムを見た。
その中でも驚異的な強さを誇るのが……。
「ねえねえ、知ってる?」
オレンジの髪を一つにまとめ、元気の良い少女が声をかけてきた。
ここは学園へと向かうトラベレーターが動いている通路。
声を掛けてきた少女ともう一人は、大荷物を抱えながら仲良く並んで学園へと向かっていた。
「この学園の校長先生の話! 本当にすごいよね!」
「そうだね。彼の戦い方は見事としか言えないよ。だからこそ、この学園に来たんだけどね」
どうやら、彼女も彼を慕ってきたのだろうと察する。
それともう一つ。
「あなたも彼に憧れてきたの!? 嬉しい!! 一緒に先生に声を掛けられるよう、頑張りましょ!」
どうしてそうなるかなと思わず心で突っ込んでしまったが、口には出さない。
「もちろん。校長先生のような、一流のパイロットになれるよう、頑張ろう」
肩よりも少し長めの金髪に、青い瞳がキラリと瞬く。
「あたしは、フィリア。フィリア・ルーティスよ。あなたは?」
「僕はライ・リバーズエッジ」
その言葉に、オレンジの髪の少女……いや、フィリアが、あっと声を上げた。
どうやら、気づいたようだ。金髪で青い瞳のライは。
「あなた、もしかして、男の子!?」
そう言われるのも、もう慣れているし、気にしてはいない。
けれど、同期になるかもしれない彼女と距離を作るのも、得策ではないように思える。
「それでも、友達にはなってくれるかな? 同じ先生を目指す者として」
そういって、笑顔で手を差し出すと。
「そ、そうね。あなたも校長先生のことを慕ってるのよね?」
「そうだよ。でなきゃ、ここには来なかっただろうしね」
「じゃあ、今日から……ライバルね!!」
「そこは友達っていうところじゃないの?」
互いの言葉に、一瞬だけ間が空いたが、それでも。
「そうね、友達って事で……よろしくね、えっと……」
「ライ。名前だけでも覚えてよ。フィリア」
「ご、ごめんなさい、ライ。その、頑張って覚えるわ!」
そういうフィリアにライは、もう一度、微笑むのであった。
名前:ライ・リバーズエッジ(Rye Liversedge)
年齢:13
性別:男
一人称:僕
口調:活気のある少年
身体的特徴:
金髪で、癖のない髪質。長さは肩にかかるほど。
瞳の色は青。女の子のような顔立ちで、色白、身体の線も細い。加えて声変わりしていないせいでしばしば女の子に間違えられる。本人はそのことをコンプレックスとは特段考えていない。
学園を目指したきっかけ:
数年前、インターネットの動画サイトを閲覧している際、先の大戦の時世に流れていたプロパガンダ映像を偶然視聴。そのとき映像に映っていた、後にこの学園の校長となる男の姿に恋慕に似た感情を抱き、HFのパイロットを目指すようになった。
キャラ設定作成:XICSさま
名前:フィリア・ルーティス
性別:女
一人称:あたし
口調:明るい女性口調(~ね、~よね)
外見:オレンジ色の髪を一つにまとめている
性格:憎めない元気少女
設定:校長先生に憧れて入学してきた。ちょっと頭がよくなくて、少々覚えが悪い。
ライとは、ライバル……ではなくお友達!!
設定者:秋原かざや