表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 新々
9/32

09

 どれだけ重ねても、理子の『好き』は崩れなかった。

 それが積み木のような厚さなら、当に私の身長は越えていただろうと思う。一ミリのズレもなく、寸分の狂いもなく積み上がって、これから先もきっとそれは更なる高みを目指して、ひとつまたひとつと増えていく――。


 いつ完成するとも知れない、けれども決して崩れることのない塔。

 永遠の姿。

 完璧な形。


 それは私の憧れる、追い求めるものそのものだった。

 テストで満点を取ることよりも、スタイルを維持することよりも、ずっと魅力的で、恒久的なものだった。

 でも。

 本当にわずかな誤差もなくこれからも積み上がっていくのか――その保証はどこにもなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ