3/32
03
大きくなるに従って、私は次第に完璧や永遠に憧れるようになった。もちろん探してもそんなものはどこにもなかったけど、かえってそれが興味を惹いて、私は私の求める完璧や永遠を追いかけた。
具体的な形はなかった。
理想とする姿もなかった。
ただズレのない、誤差のない世界を思い描いてはそれを追い求めた。
結果としてかわいいといわれたり、いい成績をもらえたりしたけど、評価なんてどうでもよかった。私は私が満足できればそれでよく、だからひたすらに我道を突き進んだ。
その結果が他人とズレていようと構わなかった。
もとより他人とわかり合うつもりも、協力して何かをなすつもりもなかった。
関り合うことさえ私から拒否していた。
それなのに――。