1.Let's go旅行!!
俺の名前は九頭龍シロー。今日は好きな人と一緒に街に買い物に行く日だ。結構遠くだから泊まる予定なんだ。まぁ、この俺の気持ちは普通だったらもうこんな苦労はしてないと思うんだ。まぁ、なんていうか…
「シロ~!おっはよぉ~!!」
そう言ってれーやはシローに抱きついて二人はたおれこんでしまった。
「(ちょっ、え!?ち、近い…//)お、おう、れーや、おはよう。ほら。」
「えへへ、ありがとぉ~。」
立ち上がって俺が手をさしのべたら嬉しそうにその手をとってれーやは立ち上がった。
こいつの名前は小野れーや。そう、俺が好きなのはこいつなんだけど…。言ってしまうとれーやは男なんだ。(一応言っとくけど俺は男だぞ。)
綺麗な金髪に碧眼に長身(俺よりは低いけど)、猫の耳みたいな寝癖、スラッとしてしなやかな身体、それにこの天使をこえる可愛すぎる笑顔。可愛い子ってれーやのことをいうんだなー。ってほんとに思うくらい可愛いんだ。
当のれーやは俺がれーやに対してこんな気持ちを抱いてるなんて気付く訳がないと思うけど。でもほんとにれーや可愛い…
「……ロー……シロー、シロー、おーいシロー!」
「んあっ!?うん、れーや?」
「もぉー、シローってば、ぼーっとしてたよ?どうかした??」
「ううん、だいじょぶ。じゃあ行こっか。」
「うん♪」
そうして二人は街へ向かった。今日こそはこの思い、伝えてみせる。
…………………………………………………………………………………………………………………………………
「ねぇねぇシロー、これ似合う?」
れーやは猫耳のついた白とピンクのパーカーを着てフードをかぶりくるっと回ってみせた。
「れーやそれすっげぇ似合ってる!」
「ほんとに?じやあこれにしよっかな♪」
「おう。じゃあ行こうか。」
そんな感じで俺たちは買い物を楽しんで、ホテルに向かった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「んにゃ~~楽しかったぁ~!!」
「楽しかったけどちょっと疲れたよな。」
そう言い俺達は同じベッドにダイブした。
「布団もふもふ~。このまま寝たい~~!!」
もふもふ~♪と言いながられーやはベッドから離れようとしない。
「いやいやいや、しっかり風呂入れよー。」
「むにぇーー、わかったぁー。」
俺の忠告に頬を膨らませて生返事をしてきた。その表情もはんぱなく可愛い。
「よしよし。じゃあ先行ってくるか?」
「んー。じゃあおれ先行く~。あ、お風呂けっこー広いからシロー一緒行く??」
「ちょ、なっ、は!?!?」
まさかの返事。焦って一瞬返事が遅れる。一緒なんて…夢みたいだなー…っておいおい俺。
「あ~、シローってば照れてる~☆なーんて、嘘嘘。行ってくるねぇ~。」
「お、おう、行ってらー。」
【ぱたむっ】
(はぁ。)もう、れーやは…。いきなりすごいこといいだすよなぁ……。まったく…。
【きゅっ。ざー………】
れーやが風呂に行ってる間、れーやの風呂からの音しかしてなかった。そうなると余計気にしちゃうんだよなぁ…。なんか俺キモいな。
れーや…風呂…――はっ。ヤバい、意識旅立ってたわ…。やっぱ俺キモいな。うん。確信したなこれ。
「あれ…え…まじ?」
風呂かられーやの声が聞こえてくる。なにか探してるっぽいな。なんだろ。
そう思った俺の視界に油性ペンで猫の描かれたピンクのシャンプーとリンスボトルが目に入る。俺のは青に青空のデザインだから違う。
「シローソコに俺のシャンプーとリンスない?猫の描かれてるピンクのやつ…」
やっぱりかああああああああああ!!!
「おう、これか?」
「あぁ、たぶんそれ~!持ってきてー。」
「おう。」
…は!?!?返事しちゃったじゃねえか!ヤベェヤベェヤベェ…でもれーやに迷惑かけるわけにもいかないから持っていかないと。
このホテルの脱衣室は結構広い。ドア脱衣室ドア風呂場って感じになっている。
「シーローおー、はーやく」
「はいはい。」
急かすなよ、ったく。
1枚目のドアを開けて脱衣室に入った。かごのなかに真っ白なバスローブがたたんで置かれてる。その上にフチの黒い眼鏡が置いてある。れーやたしかコンタクトだったな。2枚目のドア越しにれーやに呼び掛ける。
「れーや、持ってきたよ?どーする?」
「おー、まってた!」
【ガチャ】
え、―――
「ありがとう、シロー!」
「――――――――――!?!?!?!!??!?!!?!!?」
何の躊躇いもなくドアを、2枚目の、ドア、を開けてれーやは両手嬉しそうに差し出してくる。
>>>さて問題です。れーやは今どんな状態でしょうか??
チッチッチッチッチッ…ブッブー
正解は~…
全裸です。
微妙湯気で隠れてるって言うか何て言うか…あ。
【バタンッッ】
そこで俺の意識はトンだ。




