表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/66

第7話 話し合い(武力)

 森に入って最初の(俺にとって)強敵であったスケルトンウォリアーを倒した後、母さんと俺は順調に森の奥へと進んでいた。

 途中でケンタウロスに追いかけられたり、マーマンに銛を投げつけられた事を順調といっていいかは謎だけどな。

 ついでに、母さんは一度たりとも俺の肩の上から降りてくれなかったことを追記しておく。

 そして、森の中ほどあたりまで来た所で、当初の目的であった賞金首の男が潜んでいるであろう洞窟を発見した。

 なんでそこが分かったかって? それはね……


 「なんでこんな森の奥の洞窟に扉が付いてて、見張りが二人もいるんだよ!」

 

 その洞窟にはそれはそれは頑丈そうな目新しい鋼鉄の扉が付いており、その脇を重装備に身を固めた男二人が立っていた。


 「しっ、声が高いよ。金の成る木に逃げられたらどうするんだい」


 もう本音を隠そうともしていない母さんに諌められたが、これは魂の叫びってやつだ。そう簡単に抑えられるものじゃない。


 「でさ、見つけたのはいいけどこっからどうすんだよ?まさか、正面突破するとか言わないよな」

 「いやだねぇ、そんな正面突破なんてする訳ないじゃないか」


 いや、母さんならやりかねないと思ったから言ったんだけど。でも良かった、他に作戦が有るみた


 「正面突破なんてまだるっこしいことはしないよ。ここは正面撃破さ」


 作戦が有ると言ったな?あれは嘘だ。

 いやもうなんというかね。俺の期待は裏切らないというか、俺の予想は裏切るというか。


 「正面撃破とかどうするんだよ。相手は人攫いの黒幕で手下もどんだけいるか分からないってのに」

 「まぁまぁ、あたしに任せときな。できる限り穏便に話をつけてくるから。あたしが合図したら出てくればいいさ」


 母さんの口から穏便とか素晴らしく信用できないんだけど。ああ、とか言ってる間に行っちゃったよ。いやでも、母さんも昔はすご腕の冒険者だったらしいから交渉事なんかも得意だったりするのか?

 先ずは、片手を上げながらすごく親しげに話かけてるな。見張りの方は警戒して槍を構えちゃってるけど。

 ……何か言ってるな、たぶん「そこで止まれ」とかだな。次は、え、そこから距離を詰めるの? しかも、相手の目に敵対心がありありと浮かんでるんだが。もういつ攻撃されてもおかしくないんだけど、どうするんだろ。

 おお! 見張りが攻撃してきたところで拳で二人同時に顎先を打ち抜いて打倒、と。あれは一日は目覚めないな。そして、そのまま扉から中に入って行ったな。

 …………これ穏便かなぁ?血も出てないし、人死にも出てないから穏便……か?

 ま、まあいいや、それより問題は母さんがさっさと中に入っちまったことなんだけど、どうやって合図するつもりなんだろ。何も道具とか持ってないんだけど。


 ズズンッッ……


 そんな俺の疑問に答えるように、母さんが入っていった洞窟を中心にして地面が鳴動した。その衝撃で若干体が浮いた気がしたがきっと気のせいだろう。

 ……今のが合図ってことでいいんだろうか。とりあえず、何があってもいいように警戒しながら洞窟に近づいてみる。特に危険そうな雰囲気はない。これは行ってみるしかなさそうだ。

 魔物に襲われても嫌なので気絶した見張り二人を扉の内側に運び入れてから、洞窟の奥へと進んでいった。

 ここまでお読みいただきありがとうございます。


 次回も頑張ります ( ..)φカキカキ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ