表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/66

第0話 プロローグ(詐欺)

 初めまして。砕駆龍サイクロンと申します。

 拙作ではありますが、海のように広大な心で見守っていただければと存じ上げます。

 ここに一冊の歴史書がある。いつ書かれたのか、誰が書いたのかも分からない。

 そこにはこう記されている。


 「今でこそ栄華を極める我らが文明社会であるが、はるか昔に一度滅亡の危機に瀕していたことを誰か知っているだろうか。しかもそれが、たった一つの存在によって齎されたということを。

 王立図書館の資料にも、教会の書物庫の書物にも載っていないことであるが、私は研究で訪れた地にある忘れ去られた遺跡にてこの事実をつかんだ。

 しかし、その存在についての詳細なことは全く分からなかった。ただ一つ分かったのは、その恐るべき存在が倒されたのでもなく消えたのでもなく、何処かに封印されているということのみ。封印とはつまり一時しのぎに過ぎず、いつ復活しても不思議ではない。それが百年後か千年後かは分からないが、永遠にもつものではないと私は考えている。いつ破滅がやってくるのかさえ分からないのは、とても恐ろしいことだ。

 更に恐ろしいのは、この存在のことを誰も知らないことだ。いや、知っていて見知らぬふりを決め込んでいるのかもしれない。こんなものの存在が知れてしまえば、今の平穏な時が終わってしまうと考えているのだろう。だがあえて私は、この書にはるか昔に現れた化け物の存在を記しておこうと思う。これが世に出れば混乱が少なからず起きるかもしれない。だがしかし、覚悟も理解もなく終焉を受け入れるよりはよほど良いと私は考えている」


 しかし、この歴史書が世に出回ることはなかった。著者が急死したため、存在すら知られることなく時代の流れの中に消えていったのである。そのため、やはり内容を知る者がいないまま時は流れていく。


 そしてある朝、流れた時はある一つの家にたどり着き、そこにいた少年を否応なしに巻き込んで更に流れていくことになる。

 お読みいただきありがとうございました。


 次回から本編となりますので、目を通していただければと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ