VRMMOものについて雑記
近頃はやりのVRMMOものであるが、その手の話でいつも疑問に思う。
とくに主人公はだいたいにおいて、ゲームは旧来のものしか所持しておらず、友人・家族からのプレゼントとしてもらうことがほとんどである。
まずこれはおかしいだろう。自分に置き換ええ見ればいい。
余ったから、いつもお世話になってるからそのお礼とかそんなことで高価なゲーム機をもらうことがあり得るだろうか。
少なくとも私にはそんな殊勝な友人はいなかった。そして、ただでゲーム機をくれてやるということもなかった。まあ、私が心が狭くて、ゲームをくれるような友人がいなかっただけかもしれない。
しかし、それはどうだっていい。本題はこれからなのだから。
VRということは、当然自分がその場にいて、あたかも実体験しているように思えるわけだ。
当然モンスターも画面越しに見てるのではなく、その場に、リアルとしてあるように見える。
モンスターが人が自分に対して襲い掛かってくる。その状況においていったいどれだけの人間が正常に行動できるのだろうか。
ここまで書けばだいたいの主張をわかってもらえるだろう。
はたして、一般人がいくら現実ではないとはいえ、いきなりある程度の大きさを持った生物に対して、力をふるい、殺せるのかということである。
私は、でかい犬も怖いし、カラスが頭上スレスレを飛び去るのも怖い。
ましてや、それに立ち向かえというのである。武器を持っていたってお断りだ。
一般人が何のためらいもなく、暴力をふるう。さらに言えば命を奪いに行くことができるであろうか。少なくとも私にはできない。
あくまで、画面越しだからこそ剣で切り付け、槍で突き、燃やすことができる。
しかし、それを相手が目の前にいて、相手の生を感じられるところで行うのでは大きな差が、厳然たる差がそこにはあるのではないだろうか。
命のやり取り、暴力そんなものにとっさに対応し順応している、それがどれだけ異常なことか。
そんなのフィクションだし、そんなところまで書いたら小説としての面白味が欠けるというのは大いに理解できるところではあるが、そんなところまで考えてしまうのはいけないことだろうか。