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ハロー輪廻転生ワーク ~お客様はどうされますか?~  作者: 川井田ナツナ


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1/2

1:ハロリンワ

 輪廻転生――――


 人が亡くなっても、魂は生まれ変わるという一つの宗教的考え方だ。


 では……人は死なない限り、生まれ変わることができないのか?


 ――(いな)


 人生とは車輪の上を廻っているようなもので、どこかのタイミングで繰り返しの日常がやってくる。

 また、これはどんな職業(ジョブ)や取得した能力(スキル)でも当てはまり、それぞれの輪廻が存在する。


 つまり、『選択』した輪廻に繰り返したくもない定番があるのなら、あなたは輪廻転生し、『別の輪廻』に移り変わるタイミングなのかもしれない――――。



 そんな事が書かれた張り紙が、ギルドの掲示板の隅にあった。



「……楽して生きてぇ」



 さまざまな職業(ジョブ)能力(スキル)を経験した私が――、たどり着いた答えがその一言には詰まっていた。


「なんだサーラ、次は【何】にするんだ?」


「あ”ぁ”ん??」


 握った魔法の杖から軋んだ音が鳴り。

 聞き馴染みのある声に、自然と素の自分が出た。


「おいおい、人に向かってそんな目をするもんじゃねえぞ……」


「あぁ、悪い悪い……。なあガント……うち、何が向いてんだろ?」


 大男のガントとは以前にも何度となく、パーティーを組んだ仲。

 男女の関係こそないが、こいつには気を使わなくて済むから楽だ。



「はあ?! 知るかよそんなもん。だいたい、お前みたいな飽き性に向いてるもんなんかあるのか、こっちが聞きたいね!」


「へいへい、うちはどうせ飽き性ですよ。ちなみにだがガント君、格闘家のランクはいくつまで上がったのかな?」


「急になんだよ? まだランク45だけど……」


「ふ~ん。まあまあ頑張ってはいるようだね、ガント君。さっさと――うちらの高み(80オーバー)に来れるよう応援しているよ」


 私はそう言って、ガントの腰をポンポンと叩いた。


 とはいえ、ガントの言うように『そもそも』飽き性の私に向いているものなど、何もないのかもしれない。


(なんで……生きるだけなのに……)


 この世の中はめんどくさいことだらけなのだろう。



「楽して生きてぇなあ……」



 もはや、ここ数日の口癖になっていた。

 そんな私を見かねたのか――


「なあ、サーラ……お前、ここで働いてみたらいいんじゃねえか?」


 ガントが指さしたのは、先ほどまで見ていた張り紙。

 その紙の一番下には――


 ※一緒に冒険者さんのサポートをしてみませんか? ハロー輪廻転生ワーク


 と、両手両足では足りないほど転職(ジョブチェンジ)能力取得(スキルかくとく)をするために通ったハロー輪廻転生ワーク、通称『ハロリンワ』の求人が出ていたのであった。

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