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『凡人修仙伝』: 不死身を目指してただ逃げてたら、いつのまにか最強になってた  作者: 白吊带
第二卷: 煉気編一初めて世間に·血色禁地
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絶世の美女

青年はこの光景を見ると、ニヤリと冷たい笑みを浮かべた。

「お前たちの攻撃は受けた。次は俺の攻撃番だな?」そう言う間にも彼は護罩(ごしょう)を収め、代わりに両手を合わせ、突然左右に引いた。すると、両手の間に三日月形の巨大な青い弧状光刃(こじょうこうじん)が現れた。

「俺の『青弧斬(せいこざん)』を味わってみろ!」青年は陰険に言うと、その光の刃は唸りを上げて向かいの二人に向かって飛んでいった。


この男の攻撃に、周囲の観衆は驚きの声を上げた。誰の目にも、今の慕容(ぼよう)兄弟には法術を行使する力は残っておらず、ましてや防御などできる状態ではないことは明らかだった。


少年たちは慌てふためき、あたりをキョロキョロと見渡すと、左右に分かれて周囲の人混みの中へ駆け込もうとした。

「裂け!」青年が猛然(もうぜん)と叫んだ。

飛行中の青弧はその叫び声と共に、空中で二つに分裂した。青年が手を操ると、それらも二手に分かれ、少年たちを追い続けた。


偶然にも、一人の少年は韓立が観衆の中で比較的法力(ほうりき)が厚いと見抜き、迷わず真っ直ぐに彼へ向かってきた。韓立は思わず飛び上がらんばかりに驚いた。


韓立はこの件に介入するつもりは毛頭なかった。彼は青年がどれほど横暴でも、慕容兄弟を公然と傷つけることは絶対にせず、せいぜい脅かしたりからかったりする程度だろうと見抜いていた。だから、率先して盾になるような真似は決してするつもりはなかった。


それに、この少年もずる賢い。明らかに自分を盾に使おうとしているではないか!彼が少年の思う壺(つぼ)にはまるわけがない。だから体をかすかに揺らすと、その場から消え去り、少年は掴み損ねてしまった。少年は「ちっくしょう!」と喚きながら、転げ回るように逃げ続けるしかなかった。


「ドッカーン!」という轟音(ごうおん)と共に、もう一人の少年が逃げ込んだ方向の地面が激しく震え、砂塵(さじん)が舞い上がった。そして男の罵声(ばせい)が聞こえた。明らかに誰かが韓立ほど賢明ではなく、「生きた盾」の役割から逃れられなかったのだ。


砂塵が収まると、数丈(すうじょう)の高さの厚い土の壁が向かいに横たわっていた。壁の表面には数尺(すうしゃく)の長さの半月状の溝が刻まれている。その壁の後ろには、二十歳前後のずんぐりした背の低い青年が奇妙な木の杖を背負い、片手で壁を押さえながら口汚く罵っていた。そのすぐ後ろには、もう一人の慕容の少年がニヤニヤと貼りついていた。

「陸(リク)!どういうつもりだ?他に人がいるのが見えないのか、それでも攻撃するとは?俺ごと斬り捨てる気か?」ずんぐり青年は驚きと怒りで声を詰まらせながら詰め寄った。


陸師兄(りくしけい)は鼻で笑ったが、ずんぐり青年の詰問には取り合わず、むしろ険しい表情で残りの青弧刃の操作に集中した。突然スピードを上げ、韓立のそばにいた少年を追撃し始めた。青弧の動きを見る限り、本当に少年に「傷跡」を残そうとしているようだった。

「やめなさい!」若い女性の叱咤(しった)する声が空の彼方から響き渡った。すると、天から炎々(ほのおほのお)と燃え盛る火の鳥が舞い降り、少年の背後に迫る青弧を一口で飲み込み、跡形もなく消し去った後、一団の炎となって消え去った。

「誰だ?俺の法術を破ったのは?」陸姓の青年は激怒して空を見上げた。


人々の頭上には、いつの間にか、肌は凝脂(ぎょうし)のごとく、容姿が艶やかで天仙のごとき青い衣の女性が現れていた。彼女は柳のように細い腰、美しく長い首、藍色(あいいろ)の宮廷風の衣装をまとい、高く結い上げた髷(まげ)をしていた。見る者に仰ぎ見ることをためらわせる、俗世を離れたような気品を漂わせていた。

「なるほど、聶师妹(ネイしてい)か!さすがにこんな高い法力を持つ者は他にいないと思ったよ!」怒り心頭だった陸姓の青年も、青い衣の女性を見ると、すぐに態度を一変させ、上品で礼儀正しい、なかなかの紳士ぶりを見せた。

「陸師兄、私の顔に免じて、この勝負はここで終わりにしていただけませんか?」宮装(きゅうそう)の女性は法器(ほうき)に乗ったまま、淡々と言った。

「はははっ、聶师妹(ねいしてい)の頼みなら、兄である私が断るわけがない」青年は満面に笑みを浮かべて答えた。


宮装の女性はうなずき、それ以上何も言わず、直接空から降り立つと、慕容兄弟の方へ歩いていった。

「聶師姐(ねいしけい)、ちょうどいいところに来てくれました!遅かったら大変なことになるところでした!」危うく難を逃れた少年は、青い衣の女性を見るなり、嬉しそうに笑いながら駆け寄った。もう一人も口をへの字に曲げ、土壁を回って走ってきた。

「帰ったら壁に向かって反省しなさい。九層功法を習得するまで、外出は禁止よ」女性の声は淡々として、感情の波は全く見えなかった。

慕容兄弟はそれを聞くと、たちまち肩を落とし、うなだれて承諾した。


藍衣(らんい)の女性が兄弟の処置を終えると、振り返ってあのずんぐりした青年の方を見た。すると突然、顔をほころばせ、万物を一瞬で霞ませるほどの微笑みを浮かべた。彼女は杏(あんず)のような唇を開いて言った。「師兄のご助力、感謝いたします。もし慕容師弟(ぼようしてい)に何かあったら、私、師門(しもん)に申し訳が立ちませんから!」

「い、いえ…そんな…」

ずんぐり青年は相手の比類なき美しい笑顔に、ただただ「へへっ」と間抜けな笑いを浮かべるばかりで、言葉もろくに出せなかった。


周囲の男たちは彼が受けたこの特別待遇を見て、この男の「艶福(えんぷく)」を羨ましく思わずにはいられなかった。なぜ自分が先に手を貸さなかったのかと後悔し、嫉妬(しっと)の眼差しで彼を千々(ちぢ)に切り刻まんばかりだった。


陸姓の青年はこれを見て、目に悪意の光を宿したが、すぐに隠し、上品な様子を保った。彼のそばにいた女伴(おんなばら)と、冷ややかに見ていた韓立を除いて、他の誰も彼の異変には気づかなかった。


陳师妹(ちんしてい)もまた千嬌百媚(せんきょうひゃくび)で花のように美しいが、聶姓(ねいせい)の女性と比べると見劣りがした。そのため、藍衣の女性が現れた瞬間、陳师妹は陸師兄が彼女に魅了されるのを恐れ、すぐに陸師兄のそばへ走り寄ると、彼の腕を抱きしめ、敵意に満ちた目で相手を睨(にら)みつけた。


藍衣の女性は当然相手の敵意を感じ取ったが、全く気にせず、むしろ慕容兄弟を連れて立ち去る際、かすかに韓立を一瞥(いちべつ)した。するとすぐに韓立の耳元に、彼女の心地よい声が響いた。

「貴殿の法力は弱くないが、このような『独善(どくぜん)』の行いには、小女子(しょうじょし)とても賛同できかねます。次にお会いする時には、少しでも変わっていることを願います」


韓立は藍衣の女性の言葉を聞いて、わずかに眉をひそめた。どうやら彼の回避行動は完全に見抜かれており、彼女には良い印象どころか、むしろ悪い印象を与えていたようだ。


しかし、彼は聖人などではない。利用されるとわかっていながら近づくのは、愚か者と変わらない。ずんぐりした青年は「独善」を避けたが、今や陸という男に目をつけられてしまった。いつ命を落とすかわからない。その時、この大美人が仇討ちなどしてくれるというのか?韓立は内心で鼻で笑った。


なぜか、韓立はこのように絶世(ぜっせい)の美女には全く興味が湧かず、むしろ小ざっぱりとした小町娘(こまちむすめ)タイプの女性の方が好みだった。だから、この聶師姐(ねいしけい)の心の中で自分の印象がどうであろうと、全く気にせず、むしろ彼女にあまり注目されないことを願っていた。


その時、藍衣の美女たちの姿はすでに見えなくなっていた。陸師兄はずんぐり青年を一睨みすると、女伴と共に山頂を後にした。残った人々は見物するものもなくなったので、あっという間に散っていった。


韓立もまた法器を操り、百薬園(ひゃくやくえん)へと飛び帰った。


自分の住む部屋に入ると、韓立は待ちきれないように二つの玉筒(ぎょくとう)を取り出し、築基丹(ちくきたん)の煉製法が記された複製品を選び出すと、一字一句を読み始めた。


韓立の心神(しんしん)は活発に動いていたが、表情は微動だにせず、数時間経ってようやく深い息をつき、玉筒を置いた。しかしすぐに苦悩の思索に陥り、集中して考え込んだ。


しばらくして、彼は「ふっ」と立ち上がり、眉をひそめたまま薬園へと歩いていった。そして辺りの草花を見渡しながら、口の中でつぶやいた。

「千結花(せんけつか)、黒芍草(こくしゃくそう)、金精参(きんせいさん)など三十一種の補助薬材は問題ない。薬園にすべて揃っている。ただ、数百年の熟成が必要で年季が求められるだけだ。しかし主薬(しゅやく)となる玉髄芝(ぎょくずいし)、紫猴花(しこうか)、天霊果(てんれいか)は厄介だ!ここには一本もないし、聞いたこともない…」


韓立はしばらく躊躇(ちゅうちょ)したが、やはり誰かに尋ねることに決めた。その相手は、薬理(やくり)に精通した小老(しょうろう)以外にいない!


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