終端に先は無いと思っていた
死の先を考えたことはあるだろうか。
宗教観、死生観、様々なものがその先を考えさせる。
生きた果てに死が待つのだから、どうしたって人はそれを考えざるを得ない。
僕にだってそういうことを考えた時期はあった。普通に生きてる時も、死ぬ間際の時も──
「はっ!?」
バッと勢いよく僕は起き上がる。
その直後、その身に宿すことが出来ないような異様な絶望感が心の底から湧き上がってくる。
「あああああああああああああああ!!!!!」
僕が上げた絶叫がその場に轟く。
頭を掻きむしり、顔が裂けんばかりに大きく口を上げ叫ぶ。
だが、その絶叫は反響したりしなかった。
もう喉から声も出せなくなるほどに僕は叫び疲れた。
一旦全ての感情を出し切り、絶望感をある程度拭った僕は、深呼吸を挟み、周りを見回す。
「なんだ、ここは……」
ガラガラの声が自然と出てしまう、全く知らない場所だったから。
一面雲に覆われている。僕の知る限りここまでの【霧魔術】は作りえないはずだ。ならこれはどう見たって……。
「雲……だ……」
さっきから異常なことばかりが起きている。一旦状況を整理すべく、何故自分が今ここにいるのかを思い出そうとした、だが。
湧き上がるさっきの絶望感、どうしようもなく無力で、どうしようもなく恐ろしいあの感覚が舞い戻ってくる。
「はあ……はあ……」
思い出すだけで動悸と息切れが止まらない。どうにかなってしまいそうた。
とりあえず今は思い出すのはやめだ。このままだと自分自身が壊れかねない。
とりあえず、ここから帰らねば……姉さんを助けないと……。
「なんで、姉さんを?」
思い出せない。何故姉さんの心配を今したんだ? 僕は。
困窮し、とかく右往左往を繰り返し続ける僕の目の前に、突然それは現れた。
「汝、贖うか?」
それはどう見たって普通じゃない。
恐らく形容として最も正しいのは、
『神』という言葉だろう。
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