中国軍。月基地からの攻撃。
里奈は、結構料理上手だった。里奈が作ってくれた料理をたらふく食べてしまった準は、お腹がいっぱいで動けない状態になってしまった。しかし、里奈ヘのお礼は忘れない準だった。小さい頃から溜めていたお小遣いでブローチとオルゴールを買って自分でプレゼント用紙に包んで里奈に渡した。
「お、おい、準 正気か?俺みたいなガサツな女にこんな、可愛らしい物似合うと思ってるのか」
と真っ赤な顔をして、準に言う準は。
「いや、俺は里奈の事、ずっと昔から女の子らしいと思っていたよ。」と言うと、里奈は顔を真っ赤にしながら、向こうの部屋にプレゼントをもって走っていった。準は(あれ?プレゼント失敗したかな?やっぱり、格闘技に使う道具の方がよかったかな)と言うと。横に居たミリムが
「お前、まだまだ、おこちゃまだな、女心を分かって無い。あれは、相当ポイント高かったぞ!くくく」と言い、以前のお返しだろうか、準の事をおこちゃま扱いをして来た。
その時だった。北関東を中心に震度6弱位と思われる、地震がいきなりやってきた。10秒15秒。その時、ふと準の頭によぎったのは、この地震を止められないか?という事だった。
「ミリム!この地震まだ続くようだ。このまま続いたら、被害が出る。俺が抑えることは出来ないだろうか?」
「抑えられるだろうよ。でも、ごく小範囲内だな。あまり広範囲に力を使うとお前の体力が無くなっちまって、あんまりにも無理すると、死んじまうぞ」と言う。
「やっぱりそうか、俺の能力がどの程度の範囲で使えるかは、自分の体力次第か」
「と言うより、身体能力次第だな」とミリムが言う。
そして地震は収まった。しかし、外で大きな音が響いている。里奈の家族も準の母、まりも無事だったが、外に出て西の方を見てみた。すると大きな真っ黒い、きのこ雲がモクモクと上がっている。尖閣の話が、出てから準は、新聞を勉強の合間に見るようにしていた準は、すぐに気が付いた。
「中国だ!中国の奇襲攻撃だ」そう一瞬で感づいた。そのとうりだった。北関東に住んでいる、準たちは難を逃れることが出来たが、横浜のアメリカ軍原子力空母ロナルド・レーガンめがけての中国軍の攻撃だった。準は、予想していた。中国の軍事費はもうすでに、アメリカの80兆円を超えており、その多くが、宇宙の月の裏側にある、月基地の軍事化に使われていた。今回の攻撃も月からの攻撃で、月からのミサイル攻撃だった。日本も月からの弾道弾のミサイルを迎撃する迎撃ミサイルを持ってはいなかった。そして、月からの弾道弾は地球からの引力で弾みがついて、マッハ20にもなる。ロフテットミサイルの2倍のスピードの弾道弾だ。迎撃は困難を極める。日本政府はパニックになっていた。そして、アメリカ政府も情報は掴んでいたが、対策を協議している真っ最中の事だったので、パニックになって当然だった。
里奈もミリムもそして準もこれから起こる、政府間の暗黒の部分に関わっていくことになるのはもう少し後の事だが、今までどうり、平和な暮らしは出来ないという事を里奈も準もキノコ雲をみて、おもう二人であった。