第3話 決闘
眠い
本当に眠い
ここまで眠いのは久しぶりだ
魔力を使いすぎた?いやそこまで使った覚えはない
おとといの城壁のせい?いやでも遅すぎない?
ならただ単にこのベッドが悪い
気持ちよすぎる
「アカリ様!」
「なに?」
「兵があの銃?を持って打ったところ反動が強すぎてまともに狙えないと...」
「身体強化は?」
「使っていないとのことです」
「大丈夫だよ...戦争の時は私が身体強化するから」
「わかりました...そのことを伝えておきます」
「それでもだめならゴムをストック部分につけておいて」
「わかりました!」
うーん...あの程度の反動なら大丈夫だと思うけど
※過去最強クラスの魔王なのでステータスも前魔王の100倍
まぁいいか...今日は何しよう
「魔王様!ぜひわたくしたちの訓練を見てくだされ!」
ん?訓練を見る?おぉ!そうだ。レベルを見ておきたいな
「わかった。案内してくれ」
「は!」
━訓練場
見てみたけどなんだこれは...レベルが低すぎる
相手の間合いに入るのが5秒もかかっている
それに確実な1撃もそこまでダメージはなさそうだ
なんなんだこれ本当に魔力波が不規則だ
これだと完璧な力を出せない
「ちょっとまて...この軍で一番強いものはどいつだ」
「シルヴィ。ちょっときてくれ」
シルヴィ?女の子?
「なんでしょうか」
目の前に来るとよくわかる...ほかの奴らとは格が違う
魔力波がちゃんとしている
それでもパワーはなく1撃離脱をして手数で攻めているタイプだろうか
「魔王様が御用だそうだ」
「は!なんでしょうか魔王様」
「あぁそうだね。私と模擬戦しようよ」
「魔王様とですか!?」
「あぁもちろんハンデはつけるよ。魔法は使わないし私は木剣。シルヴィは鉄剣でいいよ」
「ですがそれでは」
「私が傷つくと?そこまで弱くはないよ」
「わかりました。ではお願いします」
準備をしてステージに立つ
「よろしくお願いします」
「よろしく」
『身体装甲』
身体装甲か...安直だな
『抜刀術 鏖型 狂い月』
抜刀して(抜刀のように構えるだけ)
左側に武器を持っていき剣先を後ろにする
すると剣の周りに月のエフェクトが出てくる
この月は相手や相手の武器にあたるとそこに移りその対象を八つ裂きにするというものだが
自分が使っている武器の強さに応じて月の威力が変わる
だから木剣だ
私のスピードで相手の懐に入り切りつけて相手を追い抜け剣を収める
「え?」
ものすごい音が鳴る
「うわぁ!」
かわいそうに。たとえ木剣であっても実践用のスキルだ。ふつうに鉄剣で切られる程度の
痛みは受ける
「大丈夫か!シルヴィ!」
「だ...大丈...分です」
「まぁまぁだったよ...ほかの奴らとは全然違うからね強さの格が違う」
「ありが...とうございます」
「医務室に運んであげて」
「は!」
「しかしあそこまでやっても大丈夫だったのがすごいですね...シルヴィも」
「いや...私が本気を出したらあの子死んじゃうし」
「なるほど」
疲れた...戦いを挑んだのは私だけど
やっぱり戦いは柄じゃない
~シルヴィ視点~
魔王様が見に来ているからしっかりやらないと
あれ?魔王様がため息をついている?
そう思っていると兵士長に呼び出される
私魔王様を怒らせてしまいましたか!?
違った...よかった
何でも決闘をしてほしいとのこと
「.....シルヴィは鉄剣でいいよ」
名前覚えてくれたんですか?
光栄です!
でも決闘...勝てないでしょうけど本気を出します