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VI-9幸・不幸

□□□




 ・・・・・

 ・・・・・・・・・・・

 ・・・クスクスクス・・・・・・・・

 ・・・にんげん!

 ヒトヒトヒトー

 人間だ

 だー



 どーすんの?

 何する?

 どーする どーする?

 何か する?

 るー?



…………なん  だ ろう…  声が   す る




暖かい    水の 中みたいだ  …気持ち いいな    

ずっと ここにいたい…



 キャハハハハ・・・

 起こせ!

 起こすー 起こすー

 人間 起きろ 

 ろー



ああもう、うるさいなぁ。もう少し寝させてよ。



 だめぇ〜!

 絶対だめ!

 だめー だめー

 寝たまんま だめ

 めぇー



なんで?こんなに気持ちいいのに。まだ起きたくないよ。



 起きるのー!!!!!



  バシャン!!



「うわ!?」


 わたしは急に冷たい水を掛けられた時みたいに、ガバッと飛び起きた。



 アハハハハ・・・

 おはよ!

 おはよー おはよー

 おはよう

 よー



 辺り一面、温かい光に光に包まれていた。まるで行き止まりのない空間で、わたしはフワフワと浮かんでいる。



 名前〜

 名前!

 なまえー なまえー

 あなた 名前

 えー



 いろんな所から、たくさんの子供の声が聞こえる。けど、姿は見えなかった。

「わたし?わたしはセリナだよ。あなた…たちは?」



 ノース!!!!!



「皆ノース?ノースだけ?」



 そう〜

 当たり!

 だけ だけー

 みんな ノース

 スー



「ここは?」



 石の下〜

 水中!

 したー なかー

 エーオース広間

 まー



 ああ、あの石版の下か。どうやって来たんだろう?



 呼んだ〜

 呼んだの!

 だの だのー

 ノース 呼んだ

 だー



 ノースは心の中で思ったことがわかるみたい。すごいなーって思ったら、“でしょー?”って返ってきた。

「ねえ、私たちファタム・ゾウムに行きたいんだけど、どう行けば最短距離になるかな?」



 げげ〜っ

 はずれ!

 逆 逆ー

 レイタム 行ってる

 るー



「え?“行ってる”って…ここ、動いてるの?」



 そう〜

 レイタム!

 そう そうー

 ファタム 行く?

 くー?



「うん。ファタムに連れてってくれるんなら、すっごくうれしい」



 行く〜

 行く!

 行く 行くー

 ファタム 行く

 くー



「ありがと!」

 急に光が消えて、わたしの意識も薄らいできた。



 警告〜

 警告!

 聞いて 聞いてー

 警告 聞く

 くー


 わたしが再び眠りに就く前に、ノース達の声が響く。



 ルニアー

         食べる!

     だめ だめー

          ルニアー 食べる だめ

                      めー



なんで?



  怒る〜

          ガオッ!

     怒る 怒るー

               ノーム 怒る

   るー



わかった。食べない。殺したりしないよ。約束する。

              


             絶対〜

   

   約束!

  

                寝る 寝るー

 

      セリナ 寝る

      

             るー



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