この世界でスタイリストはチートになるらしい〜防具屋で働いてます〜
短編小説では初です。
皆様おはようございます、つきはなゆめです。
お皿を洗っている時に、突然思い付いた物語になります。
少しでも微笑んでくれると嬉しいです。
私は訳があり、防具屋で働いています。
そして今日も冒険者達が防具屋に来たので、私はアドバイスをしました。
『この装備があれば、ドラゴンなんて余裕で倒せるかも知れないぞ!?』
『マジで感謝っす! こんなに強い装備になったっす!』
『エリカさんのお陰だよ! ありがとう!!』
いつも冒険者達に褒め殺しをされるから慣れていて、感謝をされても『はいはい。いーから、いーから。さっさと冒険に行きなさい』と、超冷たい対応をしてる自分がいる。
冒険者達に向かって手を振り、お店から出た事を確認すると直ぐに素に戻ります。
『まぁ、私程のスタイリストならこれくらい当然よね。装備のバランスが良ければ良いほど装備の強さが上がるなんて・・・私の為にあるような異世界よね』
全然素に戻っていない気がするけど、気にしないでください。
そう、今の発言通りに私はこの世界の住人ではない。元々みんなと同じ日本にいたけど、事故があってゲームの世界に転移しちゃったのね。
(可哀想ー)と思う人もいると思うけど、まぁ、上手く生きています。
私はスタイリストという肩書きを利用し、素晴らしい生活を送っているです。
この世界の冒険者達はギルドカードを作っていて、魔法で作られたカードを見たら自分のレベルやパラメーターなどが表示され、装備してる能力も確認ができるの。
つまり、自分の装備がどれくらい強いのかが一目で分かるの。普通は(強い防具を付けたらパラメーターが上がるのでは?)と思う人がいると思うけど、私が日本で遊んでいて転移しちゃったこのゲーム【この世界でスタイリストはチートなるらしい】は装備の組み合わせが良ければ良いほど強くなる世界なの。
つまり、スタイリストの肩書きを持つ私にとっては、最強装備をいくらでもできるってこと。
コーデ力があればレベル1でも、ドラゴンくらい倒せる程強くなれます。まぁ、何ていう世界でしょう。素晴らしい。
まぁ、そんな訳で転移しちゃった私は防具屋で働き、冒険者が来ては装備の組み合わせを考えてあげると『おー! 一気に強くなったぞ!! すげーな、おい!!』と褒められて人気が出ると、防具屋も自然と繁盛し、とてもお金持ちになれるのです。
そんな生活をしています。
おっと、また冒険者達が来たようですね。
『いらっしゃいませー』
さて、お金を稼ぎますか。