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英雄ドルドラス三世  作者: 三国志浪
1/26

疑問

結構長くなる予定です。最後までお付き合いください。よろしくお願いいたします。


 これは、はるかはるか遠い昔、ある世界の話である。世界は群雄割拠の混乱をきたしていた。その雄の一人ドルドラス3世の理想は至ってシンプル世界平和である。

「何故戦争は起こるのか?」

幼いころから、祖父や父の出兵を送り出していたドルドラス3世(幼名はドルドラス・カドリア)は、戦争により悲しむ人々をたくさん目にしてきた。

「何故人々が悲しむのに戦争をするんだ?」

幼い彼は、それを不思議に思いその理由を追及した。彼の見るところ祖父は野心の強い人に思えた。彼の祖父が治めている地域は多数の小さな国が集まっている。祖父が治めるドルドラスはその小さな国の一つでしかなかったが、祖父は次々とそれらの国を平定した。祖父が他国を制圧する度に家に珍しい財宝などが積まれ家は豊かになっていった。ついに祖父は10の国を平定し、ドルドラスを大国にしてしまった。家には財宝が山と積まれ家は大いに富んだが、その頃には祖父は財宝には見向きもしなくなっていた。

家はこれ以上ないくらい富に富んでいる。しかし、さらに出兵を続ける祖父を見て10歳のカドリアは「どうやら財のためではないらしい」と理解した。

「では何故戦うのだろう?」

カドリアの考えは振出しに戻ってしまった。そして、カドリアが14歳になると祖父は戦に出ても良い歳と彼を戦に連れて行った。そこでカドリアは地獄と日ごろの答えを見た。そこはまさに地獄と呼ぶにふさわしい出来事が起こっていた。戦はドルドラスの圧勝だった。戦のあと、嬉々として敵を蹂躙する味方を見て彼は理解した。

「征服欲」

このような言葉をカドリアは知らないが、天才的な観察力を持つ彼は、それを直感で理解した。その時大変なことが起こった。若い娘に乗りかかっていた祖父が隣に倒れていた若い男に首を刺されたのである。若い男は祖父から剣を引き抜くと娘の胸にその剣を突き刺した。すぐに兵がその男を斬り殺したが、祖父はここで帰らぬ人となった。

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