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俺の現在!?

不定期更新!放置で申し訳ございません!

「おはようございま〜す!今日も討伐のクエストですか?」


 受付の間もザワザワとした喧騒は止まない。朝一だと言うのに酒の入ったグラスがぶつかる音や誰かのたてるイビキの声がする。


「ん、はよ〜。そっ!この討伐クエでお願いしま〜す!」


 そんな不思議な空気の中、朝から元気な俺です。へ?何の話してんのかって?何がさ?


 ありゃ〜?もしかして俺がまだ森にいるとか思ってる??


 オイオイ、いつの話よ〜、情報古いぜ〜?


 ま、この雰囲気で分かっちゃうかもだけどね?俺、冒険者デビュー果たしました〜!!ふはははは〜〜!!



「-ーースケさん?ソウスケさん!」


「おわっ!……あぁ、ごめんよ?終わった??」

「いえいえ?一体、何をそんなに考えていたんですか〜?気になってしまって!」


 あ〜、この娘もかな?可愛い娘ではあるけど〜、ん〜?まぁ、話してから決めようかな?たまにはこういう娘も良いよね〜?


「冒険者デビューの時の事を思い出してたんだよ。こんな事になるなんて感慨深いものがあってさ」


「あぁ。納得ですね。ソウスケさんは、この冒険者ギルドでも一番の稼ぎ頭なだけでなく、王都でも珍しいSランク冒険者に驚異的なスピードで出場したんですものね?」


 あ、やっぱそうだ。この娘、俺に好意を抱いてる。最近は分かっちゃうな〜?自分へ向けられた好意も、欲も。このパラメーターのチートスキルいらないくらいに。



 *****


 鑑定さんの言う通りに森を抜けると、そこは大きな街……、いや、王国だった。


 まず最初に驚いたのはその人の多さ。昨日まで鑑定さんくらいしか話す人(?)いなかったし、鑑定さんはそもそも質問に答えることしかしてくれない。


 日本にいた頃は友達もいなかったわけじゃないし、外に出れば夜中でも確実に人の気配はあった。それが、異世界に来てからは薄暗い森の中、傍にあるのは獣の気配のみ。それは、現代を生きていた俺としては……。


 ……っと!感傷に浸るのはこれくらいにして!!まずやるべきは情報収集だろ!さ、早速。


「あのっ!す、すいません!!こ、この王国?……なんて言うんですか!!」


「みゃう?ニャに?」



 ……俺のこの時の感動が分かるか?俺と同じ(中二病)やつなら分かると思う。


 俺は本当にたまたま!たまたまフードを被ったお姉さんに声をかけた(他の男共は忙しそうか、屈強過ぎて怖かったから話し掛けれなかった)!質問内容もちょっと噛んだが(べ、別に女性に話し掛けるのが久しぶりとかじゃねーよ?)、ここが鑑定さんのいった『カイディマール王国』なのかをちゃんと確かめ、知りたかったのだ。


 そして振り返った彼女は、その頭に猫耳を付けていた!!


 そしてそのままおれが固まっていると彼女は言った。


「そんにゃのも知らないの?ならにゃんでここにいるの?あんた、馬鹿にゃの?」


 大きなアーモンド形の金色、まるで猫の様な瞳に侮蔑を込めて、彼女はそう言った……。


 まぁ、そんな言い方は無いと俺は切れた。プッツンってやつだ。その後すぐに横から出てきた彼氏っぽい奴に……ボコられた。俺に金もないと分かると猫の獣人カップル(爆)は俺を放置して、目の前でイチャ付きだした。


 俺は情けなくも、痛む身体を引きずる様にしながら一度、森に戻る事にした。


 *****


「なんで!?俺にチートは無いの??」


 静かな森に俺の声が響く。


「なにか、一つでも……そうだ。あれ、あれは?」


 俺のステータスの中で、唯一全く意味の分からなかったスキル。そう「パラメーター」だ。


 鑑定さんの時は、言葉が発条条件だった。ならばきっと……!



「パラメーター、発動!」


 中二病が蘇った俺に怖いもんは無かった。思い付いた言葉を躊躇せずに発する。


 ……ブ、ブブ、ブーン。ウィーン。ピ、ピピピ、ピー。ステータスの時と同じような画面が浮かぶ。


 ブオン。ゼロパーセントから百パーセント。パソコンか何か、そんな機械を更新した時の様な画面が現れた。


 スタートorシャットダウン。ボタンが現れる。ますますパソコンのようだ。スタートを押すとそこに現れたのは……。


「メーター?」


 そう、メーターだ。しかし、動かない?画面に触れても動かない。こういう困った事があれば。


「鑑定さん!」


「鑑定スキル発動しました。何を鑑定しますか?」


 *****


 ……ふぅ。安定の鑑定さん、いや鑑定様クオリティだな。


 長くなったので(相変わらず更に詳しくは長い!もう、日がだいぶ落ちて来てるぞ?)、時間には限りがあるし、簡単に説明したい。


 まず、パラメーターのスキルは、鑑定様と一緒に使うものだった。鑑定様で鑑定して、パラメーターのスキルを使う。


 例えば……そうだな。この森の地面に生えていた草を鑑定する。



「鑑定結果をお知らせします。これは薬草です。比較的どの地域でも取ることは出来ますが、こちらのランクは低いです。更に検索しますか?」


 と、鑑定様が言う。しかし、それには答えずにそのまま鑑定様を維持しながら、「パラメーター、スキル発動!」


 画面が変わる。さっきとは打って変わって、メーターは動く。試しに一番上、【品質】のメーターを動かしてみる。


 すると、メーターが上にいけば瑞々しく青々とした草になる。下にいけば萎れて茶色くなった草が残る。


 俺は思うがままに叫んだ。


「チートゲッツー!!!!!!」


 *****



 と、言う訳で。俺は今この国で一番のスーパー稼ぎ頭なのに加えて、ちょいちょいだが確実にを合言葉に(パラメーターのスキルのチートさは、薬草だけに留まらないが、その実験内容はまた今度!ヒーローは忙しいのさっ)パラメーターのスキルと鑑定様のお陰で持ってして、モテ男と言っても良い立場です。


 キタコレ!!!!俺の時代〜〜〜〜〜!!!!!!



 ……ふぅ、荒ぶっちまったぜ。

 結局トリップなのか、転生なのか、神様がうんたらかんたらなのかが分かんねぇが……。日本時代の普通すぎた自分と比べると何時でもテンション上がっちまうんだよな。


「じゃあ、こちら、A級クエストの受付完了表になります。クエスト達成時に報酬との引換券になりますので、無くさない様にお願いしますね?」


「あぁ、ありがとうね?」

 回想してる間に、受付が完了した。上目遣いで最後を言うあたり、彼女も結局な肉食系だな。そして……いや、今はまだかな?


 さてと、気を取り直して今日も稼ぎに行きますか〜!

次回の更新も不定期更新!

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