俺の能力!?
不定期更新!すいません
震えが、止まらない。これは、これは……。いきなり知らない世界に連れ去られた恐怖?いや違う。悲しみ?いやこれも違う。この湧き上がるような気持ちは、『歓喜』。これにほかならない。
「……スッゲェ、俺。本当に?……異世界、来たちゃった」
心の底から溢れるこの感情のままに叫んだ。
「俺TUEEEEのハーレムチート目指す!!!!」
思えば、この時が俺の厨二病再発だったんだろう。
まぁ、そんな事には全く気付かずに俺は能力の検証をしていた。
まずは、上からみて氏名から称号までは引っかかる所がない訳じゃないがまだ分かる。
しかし……、次の『特殊能力』の欄。パラメーターとは何なんだ?
いや、意味は分かるぞ。二流とは言え工業系大学に通ってたんだし。
パラメーターとは
①プログラムの起動と同時に指定し、プログラムの動作を決定する数値や文字。
②プログラム中で呼び出される関数に与えられる引数。
③ゲーム、ソフトが定めたキャラクターの能力等を示す数値。
なんかの事だ。詳しく言えば更に母集団の特性がどうたらや変数がどうたらあるが考えるにこの世界では余り関係ない。
……多分。
い、いやっ?別に勉強して無かったとかじゃナイヨ。
ま、まぁだ!そんな事は置いといて!!
まずはこれから先の事を考えたり実証しなくてはならない。
一番の問題は俺が何故こんな所に居るのかだ。
俺は神様っぽい爺ちゃんとか女神様みたいな人に出会った事も、幼女を助けてトラックに轢かれそうになった覚えも無ければ怪しげな召喚陣の上に乗った覚えだって無い(取り敢えずはここらがテンプレだろ?)。
一番最後の記憶は明日の大学一限からでちょい面倒とか思いながら布団に入った所だし……。
きっかけらしきモノが見つからない。
いや、こういうのって普通何かあんじゃん!?ほら、なんかこう俺が神様の間違いで死んじゃったからどうたらとか間違って日本に産まれたけどこっちの人間だと判明してどうたらとかさ!
な?分かるだろ!このロマンが!!
と、ここで少し頭が冷えた。
「……俺、一人で何やってんだろ」
突然の混乱と興奮とでちょっとテンションおかしくなったな。てか、一人が寂しすぎる。
「取り敢えず、何かすっか?」
ただ、何をどうする?何にせよ知識が必要だ。こんな時は……テケテテッテッテ〜(某猫型?ロボット風に)鑑定さ〜ん!!
「やっぱり、一番気になるのはこれっしょ!鑑定さん!!」
そしてやはり唐突に聞こえた声。
「鑑定スキル発動しました。何を鑑定しますか?」
「魔法って何?」
そう、魔法……それは厨二心をくすぐる素敵な響きを持つ言葉。
「鑑定結果をお知らせします。魔法とは、個人の持つ魔力をその個人自身が呪文やイメージで変換する行為の事です。更に詳しく鑑定しますか?」
ほうほう?考えるに魔力とはこのマジックポイント、MPの事かな。でもまだ情報は足りない。
「鑑定してくれる?」
「鑑定結果をお知らせします。魔法には炎、水、草、風、土、闇、光の七つの属性で分類されます。この中でも光は神を闇は魔族を表すとされるために、光の魔法使いは神殿へ強制的に収監され、闇の魔法使いは差別を受けます。また、他の五属性は人族の子供が親の遺伝子関係なしに精霊の祝福を持ってさずけられるモノだとされています。世間一般では………………」
*****
更に詳しくは恐ろしいな。こんな、ちょっと日が暮れるまで時間がかかった。しかし、この鑑定さんは本当に優秀だった。お陰で随分とこの世界の魔法以外のその他色々にも知ることが出来た。特に普通はこういう鑑定系って辞書見たいな事を言ってくれるモノだと思ってたけど、コイツは辞書じみた概念から世間一般の常識までを幅広く教えてくれた。
ま、数時間は幾ら何でもかかり過ぎな気はするけどね。簡潔に答えるならば、俺はチートだった。
世間一般では一人の人間が使える魔法とは多くても三つ(それだけでも王都の王宮魔術師として働けるレベルらしい)、それを俺は四つ持っている。
しかもだ、コレは結構驚いたんだが魔法のレベルとは普通0から始まるらしい。ちなみに1に上がるには厳しい訓練が必要で、一つでもレベル1に上がった魔法属性があれば一生働き場所に困らないくらいには珍しいらしい。が、それも俺は四つともレベル1以上、草魔法についてはレベル3だ。
天才とか言うレベルじゃねぇ。神様レベルだ(ちょっと盛ったのは否定しない)。
で、ここまでをまとめておさらいした所で今日は終了。ここは鑑定さんが正しけりゃ恐ろしい魔物なんかは出ないそうだし、そんな鑑定さんの説明の性でもう空は暗くなりつつある。
んな理由で、おやすみなさ〜い。最初に目が覚めた位置に柔らかそうな草がいっぱい生えてたのでそこに寝っ転がった。今日は色々あって疲れた、誰も居ないがもう一度!おやすみなさい。
次回も遅めです