気付いたら異世界!?
以前言ってた中編小説です!
でも、一話をいつもより長く書いているのでその分次の更新までの間は開くかもです!
ふと、目が覚めるとそこは森?だった。
はてなマークが付く理由?……そりゃあ、辺りを見回すと俺には見た事の無いようなものばっかがあるからだな。だから森(仮)としよう。
……うん、冷静になってみたけど意味がわからなねぇ。誰だってそうでしょうよ?俺も分かんねぇもん!!
しかし、辺りは森(仮)。それも、なんか……キモイ。変なキノコ類とか、光り輝く苔だとか。
まぁ、それだけなら俺はただの記憶喪失の遭難者なのかも知れないが生憎、俺の記憶はしっかりしている。
俺の名前は那加蒼介。二ヶ月程前に成人、つまり二十歳の誕生日を迎えており二流の工業大学に通う大学生、だったと思うんだけど……。
この状況は、何なんだ?遠くからなにかの獣の鳴く声が幾つも重なり響く。俺は、この意味の分からない状況を打破する為に一つだけ思い立った言葉を絞り出した。
「ス、ステータス……オープン?」
……………………は、恥ずかしい。何やってんたよ、俺は。
中学高校時代にハマった異世界転生や異世界トリップを題材にした小説。それは厨二病真っ只中の俺には教科書や聖書とも言える存在で、何冊も読んだ。特に今では黒歴史としか言えないが、人より長く高校二年生位まで患わっていた俺は実際に異世界に俺が行ったならどんなチートが欲しいとか、言ってしまえば『おれのかんがえたさいきょうのチート能力』なんて事もよく考えていた。
そんな俺の痛い考えを乗せた小さい、しかしちょっと期待した声は森の中に思ったよりも大きく聞こえた。そこで少しばかり冷静になり、二十歳を過ぎてまで俺は何を言ってるんだ!何故繰り返してしまったのだと、少し前の黒歴史が次々と引っ張られた様に俺の頭に飛び込んで来た。
そんな過去の自分と戦い、羞恥に悶えながらもしばらく静かに待って見たが、特になにも行われる事はなかっ「スキャン、認識、鑑定、解析、完了しました」……た?
気の所為、だろうか?一人が寂しすぎて遂に幻聴も聞こえて来たのか?機械のような、敢えて例を挙げて言うなら下手な調教のボーカ〇イドの様なロボットっぽい、感情を感じさせない声(でも、曲しだいでは逆に声が機械っぽいのも好きだ。いや、今は関係ないけど)。あ、後、性別を感じさせない中性的なものだった、様な気が……するのだが。
そして、また唐突に声は聞こえた。
「ステータス開放します」
ブゥン。そんな音と共にいきなり目の前に広がった透明感ある薄緑、デジタルぽっい雰囲気漂うソレは
『氏名→(ナカ・)ソウスケ「那加蒼介」Lv 1
HP 100/100
MP 100/100
種族→人族
年齢→二十歳
称号→異世界人
特殊能力→パラメーターLv MAX
能力→・鑑定
・アイテムボックス
・異世界言語
魔法→・炎魔法Lv 1
・水魔法Lv 1
・土魔法Lv 1
・草魔法Lv 3 』
こ、れは……ほんとに?ステータス開放って。これ、俺のステータス?
てか、特殊能力って?パラメーター?何だ?
……まぁ、こんな時の定番は『鑑定』だよな?俺の持っていた厨二スキルが教えてくれた。
「えっと、鑑定?」
取り敢えず声に出して言ってみたけど、どうなんだ……。
「鑑定スキル発動しました。何を鑑定しますか?」
「うおっ!」
で、出来た!さっきの声だ!!
「ここ、どこ?」
取り敢えず今一番聞きたいのはこれ。
「鑑定結果をお知らせします。ここはジュイデリア大森林です。更に詳しい鑑定をしますか?」
聞いたこともねぇような名前だ。
「分かんねぇよ……鑑定頼む」
「鑑定結果をお知らせします。ジュイデリア大森林はこの世界で一番大きいとされるカイディマール王国に一番近い森です。生息動物は草食系、肉食系とありますが、出口付近のここでは草食系の小動物しかいません。鑑定を続けますか?」
この場所は安全だと言うことがわかったが、まだまだ情報が足りねぇ。
「ここは、この世界はなんだ?鑑定出来るか?」
ここは、やはり何処か、今までの俺がいた世界とは別の世界なのか?俺が、今まで知る事の無かった世界なのか…….?
「鑑定結果をお知らせします。ここは、ジオネジアです。更に詳しい鑑定をしますか?」
しばらく、言葉が出なかった。
いや、本当は分かっていた。見ないようにしてたけど自分の称号というステータス、そこは【異世界人】と、そう書かれていた。
それに、これも当たり前っちゃ当たり前だが俺の記憶が正しい限り日本にはステータスなんて文化はねぇ(政府が特殊開発したとかじゃなきゃな!)。
まぁ、そういう理由で(どういう理由とか言わねぇ。俺も無理あんなと思ったけどな)。俺の異世界生活は始まった。