第三話:別れと決意
前回までのあらすじ:颯斗の心の中で中村と堕天は共に10年間もの時間を過ごしていた。颯斗の年齢が10歳になると同時に力術が発現した。しかし発現したのは修練であった。力術というのは親の能力の派生系が発言するはずであったが颯斗は違った。それに違和感を持った堕天と中村の前に神聖と名乗る人物が現れた。颯斗は元々非術者であったが神聖の能力を継承することで修練が発現した。そして両親に暗影連盟を倒すこと、倒すために黎明学園に進学したいことを両親に伝えた。その一方、暗影連盟の白蓮は中村を捕獲する任務を果たすために動きを見せている。その動きとは一体.........
??「神楽颯斗の居場所は突き止めたか林道。
林道「もちろんよ闇影。星見町だったわ。今白蓮に行かせたわ。」
闇影「そうか。我の計画の実行する日は近いな。」
〜星見町〜
白蓮「ここが中村の転生者、神楽颯斗の家か。」
ピンポーン
白蓮は神楽家のインターホンを鳴らした
綾香「こんな夜遅くに誰だろう。」
文也「ちょっと俺行ってくる。」
綾香「気をつけてね。」
ガチャ
文也「どちら様でs....」
ザクッ!
冷たい金属が肉を貫く音が、空気を切り裂くように響き渡る
文也「グハッ....」
文也は息を飲み込み、意識を集中させて痛みを押し殺そうとするが、出血が止まらない
綾香「ふみや〜??何かあったの??」
文也「ダメだ!!!こっちにくるな!!!!」
綾香「え、、、、、、」
白蓮「お前もここで殺す。」
ザクッ!
再度、冷たい金属が肉を貫く音が響き渡る
白蓮「神楽颯斗はどこにいる。」
文也「誰がお前なんかに教えるか!!」
文也は視界が徐々に暗くなっていくのを感じた。血が身体を冷やし、力が抜けていく。しかし、彼の心にはまだ燃え盛る炎があった
文也「これが.....俺の...全てだ!!焔裂光斬!!!!!」
白蓮「効かん。なんだこの見窄らしい攻撃。俺を愚弄しているのか?」
文也「クソッ。俺の渾身の攻撃が効くかないだと。」
綾香「あんたなんかに颯斗は渡さない!!!氷結覇断!!!!!!!」
白蓮「どこまでも邪魔な奴らだな。陰蓮陣。」
文也「何だ......これは.........」
綾香「体が...........崩れていく..........」
颯斗「父さん!!!母さん!!!!何があったの!!!大丈夫!?!?!?」
綾香「ダメよ!!!颯斗逃げて!!!!!!」
白蓮「久しぶりだな、中村慎吾。いや、今は神楽颯斗だったか?」
颯斗「お前が、父さんと母さんを.........許さない!!!!」
堕天『おっさん、今のお前じゃこいつに敵わない!!!逃げろ!!!!」
中村『うるせぇ。』
颯斗「焔波!氷結波!」
白蓮「そんな攻撃、効かぬに決まっている。」
神聖『颯斗様。お逃げください。』
中村『俺がこいつを殺すんだ!!俺の父さんと母さんをこんな目にした奴を、俺は許さない!!!!』
神聖『倒したい....ですか。一度私に体の主導権を貸してください。』
中村『はぁ?.......』
颯斗「我が魂に宿る炎よ、全てを焼き尽くす無限の力となれ。古より続く火の誓い、今ここに再び蘇らせん。天と地を焦がす灼熱の刃となりて、敵を灰燼に帰せ。火炎連打!!!!!!!!」
白蓮「何だこの威力。この場は一回退散しよう。だがまたお前の前に戻ってくる。覚悟しておけよ神楽颯斗!!!!!!次こそお前を殺す!!!!」
中村『何だあの威力の魔法。』
堕天『完全詠唱だ。属性ごとに唱えるものは違うがな。』
神聖『颯斗様。体をお貸ししてくださりありがとうございます。』
中村『それは別にいいんだ。そんなことより........』
颯斗「父さん!!!母さん!!!死んじゃだめだ!!!!!」
文也「もう俺らはダメそうだ。でもさっきの颯斗、強かったじゃないか。」
綾香「そうよ颯斗。そんな顔しないで。私たちはずっとそばにいるから。」
颯斗「でも.......」
文也「俺たちはここで死ぬ。俺たちの仇をとってくれ颯斗!!!!!」
綾香「私たちの分まで頑張ってね!!!颯斗!!!!」
颯斗「いやだよ!!!父さん母さん行かないで!!!!!!!!」
綾香「バイバイだね、颯斗.........」
文也「お前は自慢の息子だ!頑張れよ..........」
文也、綾香は崩れ落ちた
颯斗「そんな...............」
堕天『おっs......颯斗。』
神聖『颯斗様。』
中村(颯斗)『堕天、神聖、俺に力を貸してくれ。俺は絶対暗影連盟を潰す。その為の力をだ。」
堕天『俺はどこまでも着いていくぞ!!颯斗!!!』
神聖『私もどこまでもご一緒します!!!颯斗様!!!!!』
颯斗『ありがとう。2人とも。』
??「そこの君、これはどういう状況だ???」
颯斗「あなたは.........」
〜暗黒連盟〜
白蓮「何だったんだ。神楽颯斗はまだ力術が発現してから長くないはずだ。それなのにあの威力。その上2属性を扱っている。何かがおかしい。どういうことだ。」
闇影「白蓮、戻っていたのか。成果はどうだ?」
白蓮「すみませんボス。それが.........」
白蓮は事の一件を話した
闇影「なるほど。神楽颯斗は異常な威力の技を放ってくるのか。その上2属性持ち。厄介な相手になりそうだ。」
白蓮「すみませんボス。俺がもっと闇蓮術を使えこなしていれば.......」
闇影「そんなことはない。お前は闇蓮術を使いこなしている。だが神楽颯斗をこっちの者にしてしまえば聖剣騎士団を破壊することはできそうだな。」
白蓮「そうですねボス。そのために俺は高みを目指してきます。」
闇影「あぁ。期待しているぞ。」
To Be Continued